【独占】高橋一生が「台湾有事」題材のドラマ『零日攻撃』への出演を決めた理由...「日本では作り得ない作品」
THE REALITY OF FICTION
──撮影や仕事の進め方の違いなども含め、刺激を受けたことは?
台湾の人たちとコミュニケーションを取っていると、彼らの相対的な人間性──例えば親の言い付けを守るとか、まずは相手を受け入れる、などの姿勢が分かってくるんです。基本的に外部から来るものに対して、彼らはまずはウェルカム。
時代や歴史を振り返っても、日本のようにいきなり「鎖国します」という排他的な選択にはならないと思います。そこに彼らの本質的なDNAが隠れている気がしました。
自分が出会った人もみんな穏やかで、まずは意見を受け入れてくれました。その上で「だが、こうなんだ」ときちんと主張してくる。そういうディベートしやすい土壌があると思いました。
もちろん国際的な背景も踏まえて、彼らは自分の意見を表明することが、いかに必要かも重要視しています。そんな環境は、とても居心地が良かったです。会話もしやすくディベートもしやすい。意見を言うと、「高橋、なんだか機嫌が悪いぞ」なんて言われることも起き得ない(笑)。
しかもみんな、真面目で作品に対するエネルギーが強く、本当に愛すべき人たちでした。それは学びの多い約1カ月の滞在になりました。
キャリアうんぬんの前に、いろんな国の人と接し、いろんな人間性に触れられることが、自分の人生経験として絶対に面白いはずだ、という動機や気持ちが実は最も大きかった気もします。