「アポロ・シアター」91年目の大改修へ...オバマも立った、あの舞台が進化する
Resetting the Stage
6月4日に行われた毎年開催の募金イベント「スプリング・ベネフィット」は、アポロを華やかに見送る「送別会」ともなった。
ハーレムの目抜き通りである125丁目の道路に面した明るいネオンサインの下にはレッドカーペットが敷かれ、ラッパーのバスタ・ライムスや俳優のキム・ホイットリー、ファッションデザイナーのダッパー・ダンらセレブやスターが入っていった。
アポロは黒人コミュニティーにとって非常に重要な文化施設だと言う人は多い。ライムスも記者たちに、歴史を受け継ぎながら若い人を育てていく場所としてのアポロを、これから先の世代も利用していけるようにすることが大切だと語った。
「アポロで学ぶことによって、文化を発展させるすべと、歴史に貢献するのに必要な手段を身に付けられることが必要なんだ」とライムスは述べた。
このイベントで賞を贈られた人の中には、大ベテランも新人もいた。これは新たな才能を育てつつ、過去の歴史も大切にしていこうとするアポロの姿勢を象徴している。
例えば「レガシー賞」は、ホイットニー・ヒューストンら多くの黒人アーティストを育ててきたプロデューサーのクリーブ・デービス(93)が受賞した。また、今年新設された「イノベーター賞」は、ハーレム出身のシンガーソングライター兼俳優のテヤナ・テイラーに贈られた。