全世界では100万人の会員が...『サウンド・オブ・フリーダム』の映画スタジオが密かに築く「キリスト教映画帝国」の実態
Angel Studios Builds Christian Film Empire Outside Hollywood System
ハーモンは時にギルドの判断に異議を唱えることもあるが、最終的には彼らの集団的な判断の方が自身よりも優れていると感じている。「100万人の声が集まれば、彼らの方が私よりも正しい判断をする」
拡大するキリスト教視聴者層
2024年初頭のピュー・リサーチ・センターの報告によれば、アメリカの成人の62%が「キリスト教徒である」と回答している。にもかかわらず、ハリウッド映画の中でキリスト教を主題にした作品は依然として少ない。
この点において、エンジェル・スタジオは独自の立ち位置にあるとハーモンは言う。「この人々は、自らの信仰が映画やテレビ番組の中でもっと描かれることを望んでいる。我々はそれを実現できる」
従来の映画スタジオがこの観客層に対応するのを待つのではなく、自分たちから動くとハーモン。「それでいい。我々が彼らを受け入れる。信仰に根ざした誠実な視点を提供する。否定的で虚無的な描き方ではなくてね」
映画館に最も頻繁に足を運ぶのはZ世代であり、年齢が上がるにつれて来場頻度は下がる。特にベビーブーマー世代はその傾向が顕著だ。
さらにピュー・リサーチ・センターの調査では、興味深い傾向も明らかになった。長年減少傾向にあった宗教的関心が、Z世代によってある種の復興を見せているという。特にZ世代の男性は、過去の世代よりも週ごとの宗教行事への参加率が高い傾向にある。
スタジオはこの変化を鋭く捉えている。「今年は8本の映画を公開する予定で、我々は全米でトップ10に入る配給会社だ。若い世代は、"時代を超えた芸術が生まれ、そしてそれが届けられる場所は映画館である"ということを理解していると思う」とハーモンは語る。