40代は資格より自分のスキルを「リストラ」せよ――年収アップはここで差がつく
余計なスキルアップは、もういらない
20代、30代は仕事を覚えたり、あらゆる経験を積んだりと、いわゆる「インプット」の時期です。
しかし40代は、そういった過去に積み重ねてきた経験や知識やスキルを「アウトプット」して、人を育てたり、人を率いていったりする世代になります。
さらに、これまでの経験を「アウトプット」することで、「お金を稼ぐ」ことはできないか? ということを考えるのは自分の強みを発見することにつながりますし、起業するためのトレーニングにもなります。
元リクルートワークス研究所所長の大久保幸夫氏は、
「ミドルキャリア以降の働き方については、あまり語られていないが、ビジネスパーソンとして最も脂の乗る40代、そこからトッププロが巣立っていく50代こそ、自律的なキャリアデザインが必要になる」
ということを語っていますが、本当にそのとおりだと思います。
40代からは、誰も「こう行動すればいい」「こう判断すればいい」と教えてくれなくなります。私もこのことは強く実感しました。
40代は、基本的に物事をすべて自分で決めなければならないのです。そのためにも、まずは自分がこれまでインプットしてきたものを振り返り、「持ち物検査」をすることが必要ではないでしょうか。
自分がこれまでどんな経験をしてきて、どんな知識やスキルを持っているのか――それをしっかりと確認することが、これからの働き方を考えるうえで重要なステップになるでしょう。
自分が得意な分野はなにかを細分化して考える
このときに大事なのは、「自分の持ち物を細かく分析する作業」です。
たとえば、いままで営業一筋で生きてきたなら、やはり営業が強みであり、稼ぎにもつなげられるでしょう。
ただし、ざっくりと「営業」ととらえていると、すべての営業マンがライバルになります。そこで、自分はどの分野で勝てるのか、もっと細分化してみてください。
たとえば、マンションひとつ取っても、ファミリータイプと単身者向けではセールスの仕方が変わるでしょう。
さらに、客が自分で住むために購入する場合と、投資用として購入する場合でも、セールスの仕方は違います。
自分が得意な分野はなにかをもっともっと細分化して考えること。それが大切です。
投資用マンションを売るのが得意なら、大家さん向けのコンサルタントとして独立することも考えられます。単身者向けのマンションを売るのが得意なら、独身向けの不動産アドバイザーになる方法だってあります。
そうやって「稼げるネタ」を持っている人は、転職するときも起業するときも有利になるのは間違いないでしょう。