最新記事

ブランド

スターバックス、不況で「実存の危機」

シュルツCEOが発表した不況対策には、「バリュー(お得)」路線でコストを削減するなど苦しさがいっぱい

2010年3月25日(木)14時41分
ダン・ミッチェル

 株価が下落を続けるにもかかわらず、スターバックスのCEOに復帰したハワード・シュルツが喝采のなか株主総会に迎えられたのは昨年の話。蜜月は終わり、さらなる引き締め策が求められている。

 3月24日に行われる株主総会を前に、スターバックスの今後の「不況戦略」が報じられた。新規の客よりも常連客を重視し、「バリュー(お得)」路線を追求して経費削減を図るという。

 シュルツはこれまでに1万8000人の従業員を削減し、975店舗を閉鎖したが、まだ十分とはいえない。シュルツも自覚しているように、スターバックスの最大の問題は、規模を拡大し過ぎて「至る所にある」店になってしまったこと。多くの店舗を閉鎖しても、アメリカではまだこのイメージが拭えない。

 今後シュルツはブランドイメージを傷つけずにバリュー路線を強化するという難題に取り組まなければならない。サンドイッチとドリンクのセット販売や、インスタントコーヒー「ヴィア」の開発など、最近の商品展開は褒められたものではないという批判もある。

 それでも、ドライブスルーやエッグマックマフィンそっくりの朝食サンドイッチなど、ファストフードを思わせる以前の戦略に比べればずっとマシだ。セットメニューは従来品を組み合わせて少し安くしただけなので、イメージはそのまま。「ヴィア」はスターバックスがインスタントコーヒーを高級市場に格上げしたと言えなくもない。おまけにインスタントコーヒーに抵抗感のない国外市場での売り上げも見込める。国外市場こそ、スターバックスがすべての期待をかける場所なのだから。

[2010年3月31日号掲載]

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国こそが「真の脅威」、台湾が中国外相のミュンヘン

ワールド

米中「デカップリング論」に警鐘、中国外相がミュンヘ

ビジネス

ウォルマート決算や経済指標に注目、「AIの負の影響

ワールド

ドバイ港湾DPワールドのトップ辞任、「エプスタイン
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活動する動画に世界中のネット民から賞賛の声
  • 2
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」でソフトウェア株総崩れの中、投資マネーの新潮流は?
  • 3
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発される中国のスパイ、今度はギリシャで御用
  • 4
    それで街を歩いて大丈夫? 米モデル、「目のやり場に…
  • 5
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 6
    世界市場3.8兆円、日本アニメは転換点へ――成長を支え…
  • 7
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 8
    反ワクチン政策が人命を奪い始めた
  • 9
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 10
    フロリダのディズニーを敬遠する動きが拡大、なぜ? …
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
  • 5
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 6
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 7
    がんは何を食べて生き延びるのか?...「ブドウ糖」の…
  • 8
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」で…
  • 9
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 10
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 10
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中