Picture Power

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

破壊され尽くした街 復興への遠い希望

Lingering Despair

Photographs by Jon Lowenstein

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火事で焼失した首都ポルトープランスの市場で火を消そうとする女性

 ハイチのルネ・プレバル大統領は2月末、1月12日の大地震による死者は30万人に達する可能性もあると発表した。既に発見された遺体だけでも20万人以上。04年末のインド洋大津波をしのぐ最悪の災害規模となるのは間違いなさそうだ。

 地震前から世界の最貧国だったハイチを、さらに徹底的に破壊し尽くした今回の地震。3月にプレバルは「非常事態の第1段階は終わった」、これ以上の食糧援助は必要ないと発表した。だがその言葉は、本当に苦しむ人々の声を反映したものなのだろうか。

 写真家ジョン・ローエンスタインは1月末から2月8日にかけて、被災地の様子を撮影した。そこに写る崩れ去った町並みと、絶望的な環境に生きる人々の姿からは、とても復興への希望を感じ取ることはできない。

 彼が目にした配給現場では袋すら用意されず、住民は2すくいのコメをシャツに入れてもらっていた。この扱いには住民から怒りの声が上がり、投石が始まるなど暴動寸前の騒ぎも起きた。配給の引換券を求める被災者が現金を要求されたり、不正な横流しが横行しているとの報道もある。

 家族や友人、生きるすべと生きる希望を住民から奪った地震の被害は、今も続いている。  

Photogpraphs by Jon Lowenstein-Noor

2010年3月24日号掲載

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