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ミャンマー軍の兵器製造に、日本企業の精密機械...北朝鮮など制裁対象国の「抜け道」とは

2021年のクーデターへの抗議活動を、軍は厳しく弾圧した(2021年2月) REUTERS/Stringer
<厳しい輸出管理が行われているはずのミャンマーで、ツガミ製精密自動旋盤など13カ国の企業の機械や部品が使われていることが判明>
[ロンドン]国連の元特別報告者らによる「ミャンマーのための特別諮問評議会(SAC-M)」が16日、少なくとも13カ国の企業の工作機械や部品がミャンマー国軍の兵器製造に使われていると報告した。ミャンマーに対する西側主導の制裁が実施されているにもかかわらず、米国、ドイツ、フランス、日本、韓国、台湾の製品や部品がリストに含まれていた。
『死のビシネス:ミャンマー国軍の兵器製造のサプライチェーン』と題したSAC-Mの報告書では、ミャンマーへのライセンス生産と技術移転が確認された企業が本社を置く国としてシンガポール、イスラエル、韓国、中国、ウクライナ。原材料の供給国として中国、シンガポール。部品の供給国としてインド、最終製品の供給国としてロシア、インドを列挙している。
機械・技術の供給国としてドイツ、日本、台湾、ウクライナ、米国、オーストリア、フランス、イスラエルを挙げる。日本企業は自動旋盤大手で精密工作機械製造・販売のツガミ(東京)で、兵器製造に使われていたのは最新の制御技術を用いたCNC精密自動旋盤のBO325-II。情報提供者はミャンマーの旧武装勢力メンバーで、SAC-Mに証拠写真があるという。
筆者がSAC-Mを通じて確認した3枚の写真(内部告発者を保護するため非公開)によると、2台のBO325-IIの奥に工作機械メーカーのTAKISAWA(岡山市、旧滝沢鉄工所)の連結小会社、台灣瀧澤科技股份有限公司のCNC旋盤、NEX-108とみられる3台が工場内に設置されていた。
ツガミ関係者は筆者の取材に「北朝鮮やミャンマーなどへの輸出管理は経済産業省の安全保障貿易管理に基づき、厳格に行っている。わが社の製品がミャンマーに輸出されることはあり得ない。ただ、昔の日本製工作機械はアジアでぐるぐる回っており、そこまで完璧に管理できないが、一般論として10~15年使えば工作機械は使用できなくなる」と語る。
安全保障輸出管理は冷戦下のココムより厳格
国際輸出管理レジームに参加するホワイト国では冷戦下の対共産圏輸出統制委員会(ココム)以上に厳しい管理を行っている。しかし悪意ある者が巧妙な抜け道を使って第三国経由で禁制品をミャンマーなどの制裁対象国に持ち込んでいたとしたら、「企業がいくら輸出管理に神経を尖らせたとしても100%防ぐのは難しい」とツガミ関係者は打ち明ける。
米シンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)の集計によると、昨年、北朝鮮が発射したミサイルは99発にのぼった。過去最も多かった年はドナルド・トランプ米大統領(当時)が北朝鮮に対し「炎と怒りに直面する」と警告を発した2017年の24発。昨年、金正恩朝鮮労働党総書記はそれより4倍以上も多いミサイルを発射していた。
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