米、フィリピン支持を強調 南シナ海の中比船衝突受け

［ワシントン／北京　１３日　ロイター］ - 米政府は１３日、中国とフィリピンの船舶が南シナ海で前日に衝突したことを受け、同盟国フィリピンへの支持を表明し、両国の相互防衛条約を強調した。

 フィリピン当局は１２日、南シナ海の南沙（英語名スプラトリー）諸島の海域で中国海警局の船が放水砲を使用し、フィリピン船に船体をぶつけたと明らかにした。

中国外務省はフィリピンに対し、中国の「領土主権と海洋権益を守る」取り組みに抵抗しないよう求めた。

米国務省のピゴット報道官は、中国によるフィリピン船への衝突と放水を非難し、「地域の安定を損なう中国の危険な行動に立ち向かう」同盟国を米国は支持すると述べた。

その上で、米比相互防衛条約第４条は「南シナ海のいかなる場所においても、フィリピンの軍、公船、航空機への武力攻撃に適用される」と再確認し、沿岸警備隊のものも含まれるとした。

また「南シナ海における中国の広範な領土・海洋権益の主張や、近隣諸国を犠牲にして推し進めるますます強圧的な行動は、地域の安定を損ない続け、紛争を平和的に解決するというこれまでの約束に反する」と述べた。