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イラク、クルド人自治区からトルコ経由の原油輸出を27日再開

2025年09月26日(金)08時05分

 イラクのスダニ首相(写真)が、北部の少数民族クルド人自治区との間でトルコ経由の原油輸出再開に合意したことを正式に認め、27日から輸出が始まる見通しになった。5月17日、バグダッドで撮影(2025年 ロイター/Hadi Mizban)

[バグダッド 25日 ロイター] - イラクのスダニ首相が、北部の少数民族クルド人自治区との間でトルコ経由の原油輸出再開に合意したことを正式に認め、27日から輸出が始まる見通しになった。

クルド人自治区がイラク政府の承認なしにトルコのセイハン港までのパイプラインを通じて原油を輸出していたとされる問題で、イラク側が国際商業会議所(ICC)に提訴した結果、2023年3月にICC国際仲裁裁判所がイラクの独占的な販売権を認める判定を下し、それ以降パイプライン輸送が停止されていた。

これについてイラク石油省は、クルド人自治区にある油田で産出した全ての原油は、地元消費分を除いてイラク国営石油販売機構(SOMO)が同パイプライン経由で輸出することで合意が成立したと明らかにしている。

クルド人自治区政府もX(旧ツイッター)で、イラク石油省と自治区政府の天然資源省、生産企業の3者による合意を受け、48時間以内に輸出が再開されると述べた。

イラク政府とクルド人自治区の協議を仲介していたルビオ米国務長官は合意成立を歓迎。米国とイラクの経済協力関係に有益で、米企業のイラク投資環境をより安定化し、地域のエネルギー安全保障とイラクの主権を強化することになると評価した。

ロイター
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