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ロシアとトルコ、戦闘機撃墜めぐり非難合戦 緊張回避の姿勢も

2015年11月26日(木)10時56分

11月25日、トルコ軍機がシリアとの国境付近でロシア軍機を撃墜したことに関連し、ロシアは今後も同地域で作戦を継続する考えを示した。写真はモスクワのトルコ大使館(2015年 ロイター/SERGEI KARPUKHIN)

[イスタンブール/モスクワ/ニジニ・タギル(ロシア) 25日 ロイター] - トルコ軍機がシリアとの国境付近でロシア軍機を撃墜したことに関連し、ロシアは25日、今後も同地域で作戦を継続する考えを示し、自国の戦闘機を防衛するためミサイルシステムをシリアに輸送したと明らかにした。

監視グループによると、ロシア軍は同日、戦闘機の撃墜地点に近いシリア北西部ラタキアの反体制派支配地域で大規模な空爆を実施した。

米国や欧州は、ロシアのラブロフ外相との電話会談で、冷静な対話を継続するよう要請。両国間の緊張が高まることに懸念を示した。

トルコのエルドアン大統領は撃墜について謝罪しておらず、自国の安全と「シリア領内の同胞の権利」を守っただけだと指摘。トルコが政策を変更することはないと強調した。

トルコ側のこうした対応に、ロシア当局者は報復措置に踏み切ると言及。具体的にはロシアからトルコのリゾート地への観光客制限や貿易規制などが含まれるとみられる。

また、ラブロフ外相は、今回の撃墜事件は偶発的なものではないと見なしており、今後トルコとの関係を見直すと述べた。

ただ、こうしたロシアの対応は慎重に計算されている。シリア内戦をめぐる独自の解決策で国際的な支持を得たいロシアは、その主要な目的を壊したくないとの考えも透けて見える。

ラブロフ氏は「ロシアはトルコに対し戦争を仕掛けようとは考えていない」と強調。一方、エルドアン大統領も、トルコ政府がロシアとの緊張を高めるつもりはないと説明した。

ロイター
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