英ＧＤＰ、8月は予想通り前月比＋0.1％ 7月は縮小に下方改定

　１０月１６日、英国立統計局（ＯＮＳ）が発表した８月の国内総生産（ＧＤＰ）は前月比０．１％増となった。７月は０．１％減だった。写真は昨年９月、ロンドンで撮影（２０２５年　ロイター／Mina Kim）

[ロンドン １６日 ロイター] - 英国立統計局（ＯＮＳ）が１６日発表した８月の国内総生産（ＧＤＰ）は前月比０．１％増となり、ロイターがまとめたエコノミスト予想と一致した。

一方、７月改定値は０．１％減。従来は横ばいとされていた。

ＯＮＳによれば、８月までの３カ月間の成長率は０．３％と、７月までの３カ月間の０．２％から小幅に加速した。

英中央銀行は先月、第３・四半期の成長率予測を従来の０．３％から０．４％に引き上げた。

シンクタンク、国立経済社会研究所（ＮＩＥＳＲ）のアソシエイトエコノミスト、ファーガス・ヒメネス・イングランド氏は、９月の経済指標は第３・四半期の成長が限定的であることを示唆していると指摘。「勢いを取り戻すには、企業の信頼回復と不確実性の低減が鍵となる」と述べた。

ドイツ銀行の英国担当チーフエコノミスト、サンジェイ・ラジャ氏は、サービス部門と建設部門が「予算発表を控えて停滞」していることを示しているとし、第３・四半期の成長率が中銀予測の約半分にとどまるとの見方を示した。

同氏は「英経済は、米国の貿易戦争の全面的な影響をまだ受けていない」とし「予算を巡る不確実性もピークに達しており、家計の裁量的支出や企業の支出を抑制している可能性が高い」と述べた。