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大学生が「第3の労働力」に...物価高でバイト率、過去最高水準に

2025年10月16日(木)18時28分
都内

10月16日、 生活費を稼ぐために、アルバイトに励む大学生が増えている。都内で7月撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

生活費を稼ぐために、アルバイトに励む大学生が増えている。バイトに従事する学生の割合は2025年は73.5%と、23年と比べて約5ポイント上昇した。親からの仕送りが減少傾向にある中、食料品などの物価高騰や家賃の上昇が下宿生らの暮らしを直撃している。自公連立解消に伴う政局混迷で政府の物価高対策が後手に回れば、若い世代へのしわ寄せはさらに及びそうだ。

就職情報サイトのマイナビが4年制大学に通う学生約5000人を対象に調査した。「現在バイトをしている」と回答した人の割合が最も多く、「現在はしていないがバイト経験はある」が17.1%、「就業経験なし」は9.3%だった。新型コロナウイルス流行の影響で大学生の就業率は21年に約63%に低下したが、その後は増加傾向が続いている。


 

25年の学生バイトの平均年収(手取り額)は約70万円だった。経験職種は飲食店の接客・調理がトップで、塾講師やコンビニエンスストアの店員などが上位に入った。単発バイトを仲介するスマートフォンアプリが普及したこともあり、バイトをしている学生のうち、2つ以上の仕事を掛け持ちしている人の割合は3割超に達している。

就業中の学生に「経済的状況」を尋ねた設問では、「ゆとりがない」と回答した人の割合が約55%と、3年前と比べて約6ポイント上昇した。

背景の一つには、保護者の仕送り額が減少していることが挙げられる。日本学生支援機構の調べによると、昼間部に通う大学生への家庭からの給付額は、22年は年間約109万円だった。2010年と比較して約13万円減少し、ピークだった1990年代半ばの約7割の水準に落ち込んでいる。これに伴い、学生の収入総額に占める家庭給付の割合は、直近では約56%に低下し、アルバイト収入は約2割に高まった。

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