ニュース速報
ビジネス

日経平均は3日ぶり反落、米関税にらみ上値重い 中国関連安い

2025年07月07日(月)16時03分

 7月7日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比223円20銭安の3万9587円68銭と、3営業日ぶりに反落して取引を終えた。写真は2020年10月、東京証券取引所で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

Hiroko Hamada

[東京 7日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比223円20銭安の3万9587円68銭と、3営業日ぶりに反落して取引を終えた。9日に米相互関税の上乗せ分の停止期限を控える中、警戒感から上値の重い展開が続いた。安川電機が前週末に業績見通しの下方修正を公表したことを受け、中国関連と目される銘柄の一角が軟調だった。

日経平均は前営業日比81円安と小安くスタートした後、下げ幅を拡大し、270円以上値下がりした。朝方は半導体関連に買いが入ったものの、上昇の勢いは続かず弱含みとなった。その他、安川電機の下落を受けて中国関連の一角が値下がりした。後場は様子見ムードが広がり一進一退の展開が続いたが、大引けにかけてやや売りが強まり、終盤に286円安の3万9524円25銭で安値を付けた。

朝方に発表された5月の毎月勤労統計(速報)によると、実質賃金は前年比2.9%減少し、5カ月連続でマイナスとなった。ただ、相場への影響は限定的だった。

丸三証券の丸田知宏投資情報部長は「商いも膨らんでおらず、個人投資家を中心に様子見ムードが続いている。日米関税交渉の詳細がはっきりするまでは手掛けにくく、相場の明確な方向感が出づらいのではないか」と話す。一方、外部環境の不透明感は高いものの、「AI(人工知能)需要の高まりの恩恵を受ける銘柄群は物色する動きがみられており、全体的に悲観に傾いているわけではなさそうだ」と指摘する。

TOPIXは0.57%安の2811.72ポイントで取引を終了。プライム市場指数は0.57%安の1447ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は3兆4347億8300万円だった。東証33業種では、サービス、小売、陸運など8業種が値上がり。銀行、非鉄金属、鉄鋼など24業種は値下がりし、その他製品は変わらずだった。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が1.05%高の718.07ポイントと、続伸した。

個別では、安川電が10%超安とプライム市場の値下がり率第2位。SMCやファナックも軟調だった。

一方、4―6月の個別出荷額が全体で四半期最高と発表したディスコは3%超高で堅調。指数寄与度の大きい東京エレクトロンは小幅安、アドバンテストは小幅高だった。

プライム市場の騰落数は、値上がり597銘柄(36%)に対し、値下がりが968銘柄(59%)、変わらずが62銘柄(3%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 39587.68 -223.20 39729.56 39,524.25─39,829.38

TOPIX 2811.72 -16.23 2827.16 2,807.57─2,829.17

プライム市場指数 1447.00 -8.36 1455.24 1,444.88─1,455.87

スタンダード市場指数 1373.66 +3.55 1373.08 1,372.17─1,375.02

グロース市場指数 928.91 +10.40 920.59 920.53─932.61

グロース250指数 718.07 +7.48 711.99 711.77─721.02

東証出来高(万株) 134994 東証売買代金(億円) 34347.83

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

プーチン大統領、運輸相解任 理由公表せず

ビジネス

中国人民銀、一部金融機関に最近のドル安への見解尋ね

ビジネス

OPECプラス、9月に大幅増産へ 減産解消=関係筋

ワールド

EU、中国との気候共同行動宣言への署名を保留=FT
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    アリ駆除用の「毒餌」に、アリが意外な方法で「反抗」...意図的? 現場写真が「賢い」と話題に
  • 2
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」だった...異臭の正体にネット衝撃
  • 3
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に...「曾祖母エリザベス女王の生き写し」
  • 4
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚…
  • 5
    コンプレックスだった「鼻」の整形手術を受けた女性…
  • 6
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 7
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 8
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコ…
  • 9
    ギネスが大流行? エールとラガーの格差って? 知…
  • 10
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸…
  • 1
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 2
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコに1400万人が注目
  • 3
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸せ映像に「それどころじゃない光景」が映り込んでしまう
  • 4
    【クイズ】「宗教を捨てる人」が最も多い宗教はどれ?
  • 5
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 6
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 7
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚…
  • 8
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 9
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 10
    普通に頼んだのに...マクドナルドから渡された「とん…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 4
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 5
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 6
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 7
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 8
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 9
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 10
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中