午前の日経平均は大幅続伸、米株高引継ぎ昨年12月の戻り高値更新

6月30日、前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比659円03銭高の4万0809円82銭と大幅続伸した。写真は2020年10月、東京証券取引所で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)
[東京 30日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比659円03銭高の4万0809円82銭と大幅続伸した。前週末の米国株高の流れを引き継ぎ、半導体関連株を中心に幅広く物色され、前営業日比で一時701円75銭高の4万0852円54銭まで上昇し、年初来高値を更新。チャート上の強力な節目として意識されている昨年12月27日の取引時間中に付けた戻り高値4万0398円23銭を上回った。
日経平均は昨年12月の戻り高値を更新したことで、チャート上の節目は昨年7月に付けた最高値4万2426円77銭を残すのみとなっている。ただ、急ピッチな上昇で警戒感も生じており、好需給が支える状況という。
市場で注目されているのは、3月期企業の配当金の再投資による現物買いと、12月期企業の配当再投資に絡んだ先物買い。「明確な買い材料が見当たらないため、環境面で理屈では語れない相場展開となってきた。当面は配当金の再投資など好需給に支えられることになる」(野村証券・ストラテジストの澤田麻希氏)との声も聞かれた。
TOPIXは0.96%高の2867.82ポイントで午前の取引を終了し、年初来高値を更新した。東証プライム市場の売買代金は2兆4373億9100万円だった。
東証33業種では、海運業、輸送用機器を除き、精密機器、情報・通信業、その他金融業など31業種が値上がりした。
個別では、アドバンテスト、東京エレクトロン、ディスコなど半導体関連株が物色されたほか、ソフトバンクグループも堅調。三菱重工業が連日の年初来高値更新となったが、日立製作所、ホンダなどがさえない。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1288銘柄(79%)、値下がりは275銘柄(16%)、変わらずは63銘柄(3%)だった。