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トルコ中銀が3.5%利上げ、わずか4カ月で予想外の政策転換

2025年04月18日(金)07時50分

 4月17日、トルコ中央銀行は政策金利を350ベーシスポイント(bp)引き上げ46%とすることを決めた。アンカラで2015年4月撮影(2025年 ロイター/Umit Bektas)

[イスタンブール 17日 ロイター] - トルコ中央銀行は17日の会合で政策金利を350ベーシスポイント(bp)引き上げ46%とすることを決めた。昨年12月の利下げ開始からわずか4カ月での政策転換は、予想外と受け止められている。

市場関係者によると、利上げの狙いは数週間にわたって続いた通貨リラの下落圧力を和らげることと、予想物価の上昇抑制だ。

3月にエルドアン大統領最大の政敵とされたイスタンブール市長が汚職容疑で拘束されると、リラの対ドル相場は一時最安値を更新し、トルコの株式と債券が急激に値下がりした。

中銀は「金融市場における最近の情勢」が4月のコアベースのモノの物価上昇率をやや押し上げると見込まれることに加え、内需が想定から上振れている点を踏まえると、ディスインフレの力が弱まっている様子がうかがえると指摘した。

その上で「予想物価と価格決定行動はディスインフレの過程にとってリスクを生み続けている」と説明し、物価見通しが著しくかつ持続的に悪化する場合には追加的な引き締めが必要になるとの見解を示した。

ロイターが事前に行った調査では、今回会合では政策金利が据え置かれるとの予想が大勢だった。

中銀の決定を受け、リラは小幅に上昇した。

ロイター
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