コラム

日本の女性は我慢し過ぎ、コロナ離婚があってもいいじゃない

2020年04月11日(土)11時15分
周 来友(しゅう・らいゆう)

日本では今も多くの女性が我慢を強いられているように見える RAWPIXEL/ISTOCK

<離婚が珍しくない中国では自宅隔離の影響で離婚の届出が急増、日本人も気軽に結婚、離婚をすればいいのに>

この原稿を書いている今も、世界の至る所で猛威を振るっている新型コロナウイルス。各国での一日も早い収束を願うばかりだが、中国に目を向けると、既にウイルスとの戦いに勝利したかのように、人々が日常を取り戻し始めていた。といっても、その「日常」は以前と違う形かもしれない。

行政機関の業務が再開された中国では最近、離婚の届け出が急増している。原因は長期にわたる自宅隔離や在宅勤務だ。夫婦で一緒に過ごす時間が増え、ストレスでけんかしたり、価値観の違いが浮き彫りになったりしたらしい。

ええー? コロナで離婚? とは驚かない。実は中国では離婚が珍しくないからだ。政府の統計によると、中国の離婚率は2003年以降上昇を続け、2018年には2.5組に1組が離婚している。3組に1組が離婚する日本よりも高い割合だ。

もともと社会主義の国である中国では日本よりもはるかに「男女平等」が根付いており、毛沢東時代から女性はあらゆる領域に進出していた。「天の半分は女性が支えている」と言われていたほどだ。経済発展に伴い、さらに活躍の場を広げた女性たちは、経済力も向上し、躊躇なく離婚を切り出せるようになった。最近は倫理面も乱れてきており(男性にも女性にも不倫話は珍しくない)、離婚の理由にも事欠かない。

日中韓の男女ではどの相性がいい?

私から見ると、日本では今も多くの女性が我慢を強いられており、だからこそ中国やアメリカと比べて離婚率が低い。でもそこまで我慢して結婚生活を続けるくらいなら、さっさと離婚してやり直したほうがいいだろう。そして、いま独身の男女ももっと気軽に結婚すればいいと思う。中国だったら、結婚するときに新郎側が家と車と貯金を用意しなければならないが、日本ならその必要もない。離婚など恐れず、思い切りよく結婚すればいいのに。

「でもいい相手が見つからない」なんて人は、国際結婚はどうだろう。以前バラエティー番組に出演したときに、こんな話をしたことがある。日中韓の3カ国間での国際結婚で、どの国の人との組み合わせが最も相性がいいのかという研究が行われた。その結果は「①日本人女性と中国人男性、②韓国人女性と日本人男性、③中国人女性と韓国人男性の組み合わせが最もいい」というもの。理由はこうだ。

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