中国EVに世界が夢中...高まる消費者の購入意欲
写真は吉利汽車の車両。2024年4月、中国・北京で撮影。REUTERS/Tingshu Wang
米東部メリーランド州ボルティモアに住むスーレン・ムーサビさん(28)は、手ごろな価格の電気自動車(EV)の購入を考えている。環境問題への関心に加え、EVの滑らかな乗り心地に魅力を感じるためだ。だが、候補として絞り込んだ3車種は、米国内では事実上入手できない。中国メーカーの車だからだ。
「買えるなら買いたい。せめて試乗の機会だけでもほしい」とムーサビさん。コンパクトさ、豪華な内装、そして何より価格に引かれて絞り込んだ3車は、比亜迪(BYD)、吉利汽車、吉利の高級ブランド「Zeekr(ジーカ―)」のモデルだった。
こうした米市民はムーサビさん1人ではない。米国の新車平均価格は5万ドル(約790万円)に近づいており、業界と米国の二大政党が中国車に強い警戒感を示す中でも、安価な中国車に関心を寄せる層は広がっている。
中国車は欧州や中南米、カナダなどでは販売が進む。一方、米政府は車両データをめぐる安全保障上の懸念や国内雇用の保護を理由に、100%を超える関税を課し、米市場への参入を事実上阻んでいる。
欧州では3万ドル未満で買える中国製EVもあり、高度な運転支援ソフトや車載の小型冷蔵庫、同乗者がカラオケを楽しめる機能などを備えた車種もある。






