同盟国まで波及した「新・トランプ外交」――「強さが支配する世界」に直面するヨーロッパの本音
RESETTING THE WORLD
中南米積極介入が政策に
トランプ政権は昨年12月に発表した「国家安全保障戦略」で、「トランプ・コロラリー」という表現を使って、西半球諸国の政治に積極的に介入していく姿勢を明らかにした。
「アメリカはモンロー・ドクトリンと、その後の200年間に定期的に主張してきた2つの行動原理を復活させている」と、カーネギー国際平和財団のスチュワート・パトリック上級研究員は指摘する。2つの行動原理とは「西半球への外国の干渉を許さないと宣言すること」と「アメリカの裏庭に当たるこの地域で起こる不正や統治の問題は、アメリカが解決すること」だ。
ベネズエラに関しては、世界最大の石油埋蔵量が確認されるずっと前から、アメリカがヨーロッパ列強の介入を排除してきた歴史がある。
ところが1999年にウゴ・チャベス大統領が誕生すると、ベネズエラは中南米におけるアメリカの覇権に反旗を掲げる象徴的存在となり、代わりに中国やロシア、イランなどとの関係を強化していった。
2013年にチャベスが死亡して大統領に昇格したマドゥロも、この路線を継承した。その後、トランプ政権1期目の19年にアメリカの支援で実行されたクーデターは切り抜けたが、トランプ政権2期目の新しいモンロー・ドクトリンの下で最初に排除された外国指導者となった。
「トランプは明らかに、中国とロシアがこれ以上、南北米大陸、とりわけカリブ海地域で政治的・経済的な足掛かりを築くのを阻止したいと考えている」と、パトリックは言う。
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