ICE射殺事件で見えたトランプ政権の「ほころび」――アメリカ内政危機の行く末は?
Minneapolis Is Proving ICE’s Undoing
ICEの廃止を求めてデモを行う人々(ワシントン、1月11日) PROBAL RASHIDーLIGHTROCKET/GETTY IMAGES
<日ごとに高まる「ICE廃止」の声は、共和党支持者にまで拡大。このままでは政府機関閉鎖の可能性も>
米政権が鳴り物入りで始めた作戦だった。しかしそれが、ドナルド・トランプ大統領の不法移民摘発政策をはじめとする国内政策にとって、最大級の打撃となっている。
中西部ミネソタ州の最大都市ミネアポリスでこの1月、レネー・ニコール・グッドとアレックス・プレッティ(共に37)という2人の市民が連邦当局職員に相次いで射殺され、全米に衝撃を与えた。
世論の反発が広がり、移民政策への支持は急落。ホワイトハウスは強硬姿勢の修正を余儀なくされ、ミネソタ州に大量配備していた移民関税執行局(ICE)と国境警備隊の職員を削減すると発表した。
それ以前に連邦当局は、カリフォルニア州ロサンゼルスやイリノイ州シカゴなどで一斉逮捕や強制送還を実施してきた。昨年夏にはロサンゼルスとカリフォルニア州南部全域で抗議活動が起こり、連邦職員の配備や摘発の手法に反発した住民と当局側が衝突する事態にも発展した。
7月にはメキシコ人労働者のハイメ・アラニス(57)が、カリフォルニア州カマリロの農場での摘発作戦中にICE職員から逃れようとして転落死した。
翌8月には、グアテマラ人労働者のロベルト・カルロス・モントヤ・バルデス(52)がカリフォルニア州モンロビア近郊の幹線道路で逃走中、車にはねられて死亡。
10月には、やはり摘発を逃れようとしたホンジュラス出身のホスエ・カストロ・リベラ(24)が、バージニア州ノーフォークの州間高速道路で車にひかれて死亡している。
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