中国が狙う「日本揺さぶり」...高市発言後の米中会談、トランプは習近平から何を聞いたのか
Decoding Xi’s Rhetoric
韓国で首脳会談を終えたトランプ米大統領と習国家主席(10月30日) EVELYN HOCKSTEINーREUTERS
<韓国・釜山での対面会談から間もない時期に行われた習近平国家主席とトランプ米大統領の電話会談は、台湾問題をめぐる中国側の原則的立場の再提示が焦点となった。一方、トランプは貿易と今後の首脳往来にのみ触れている。背景には、高市早苗首相による「台湾有事」発言に対する中国の強い不満があり、米中・日米それぞれが水面下で対応を協議する事態となっている>
▼目次
トランプが習近平から受け取った「一つのメッセージ」
それは意外な出来事だった。韓国・釜山で対面会談してからまだ日が浅いのに、中国の習近平(シー・チンピン)国家主席とアメリカのドナルド・トランプ大統領が11月24日に電話で会談した。
何を話したのか。中国側の発表では、台湾問題における中国の原則的立場を説明。一方、トランプはSNSへの投稿で主に貿易の話をし、来年4月に自身が訪中し、その後に習が訪米することで合意したと明らかにしただけである。
真に注目すべきは台湾の扱いだ。釜山会談では、台湾への言及はなかったとされる。だが今回は、習が台湾の帰属に関する持論を改めて展開し、台湾の本土復帰は「戦後国際秩序の不可欠な要素」だと強調したらしい。
むろん、今度の電話会談で台湾に関する突っ込んだ議論が行われたとは思えない。台湾の処遇は両国にとって複雑かつ微妙な問題であり、そこで用いられる外交用語のニュアンスをトランプが理解しているとも思えない。
いい例が「一つの中国」だが、「戦後国際秩序」という語も厄介だ。中国側はこの秩序の「尊重」を説くが、その意味するところは国連の安全保障理事会(安保理)常任理事国である中国とロシアには自国の勢力圏内で自由に行動する権利があるということにすぎない。
念のために付け加えれば、戦後国際秩序の構築において安保理常任理事国とされたのは当時の中華民国(今の台湾)であって、中華人民共和国ではなかった。
いずれにせよ、トランプには会ったばかりの相手に好印象を抱いた場合、その人物の言葉を受け売りする癖がある。それで相手を喜ばせておいて、すぐに前言を翻すのがトランプ流だ。
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