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日中関係悪化が長期化の様相...専門家「成長率半分押し下げも」

2025年11月17日(月)16時50分

双方強気崩さず

今回、日中関係悪化が当時のように長期化した場合、日本経済への打撃は計り知れない。インバウンド需要の剥落や輸出への影響が表面化すれば、空前の株高に水を差しかねない。企業業績の悪化と経済不安を懸念して日銀の利上げがさらに遠のけば、円安を主因とした物価高騰が国民生活を圧迫し続ける可能性もある。

加えて外交日程の歯車もかみ合わない。高市氏は10月31日、韓国で開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)で、習近平国家主席と首脳会談を開いたばかりだ。近年、APECは日中首脳が相まみえる「年に1回の貴重な機会」(日本政府関係者)とされており、今月下旬に南アフリカで開催される20カ国・地域(G20)首脳会議で高市氏と李強首相が接触する可能性はあるものの、習氏との首脳会談実現は当面見通せない。12年の関係悪化の際、再び首脳会談が開かれたのは2年以上たってのことだった。

ただ、日中双方ともに現時点で歩み寄りの姿勢は見られない。木原稔官房長官は17日の記者会見で「日中間では日常的に様々なレベルでやり取りを行っている。政府としては中国側の一連の措置による影響を含めて引き続き状況を注視し適切な対応を行っていく」と述べるにとどめた。

経済面の影響については「留学や観光を含む2国間の人的交流を委縮させるかのような(中国側の)発表は、まさしく日中首脳会談で合意している『戦略的互恵関係』『建設的かつ安定的な関係の構築』といった方向性と異なるもので相いれない。中国側に対して適切な対応を求めていく」と語った。

外務省の金井正彰アジア大洋州局長は17日から中国を訪れ、両国関係の現状について対話を模索することにしている。

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