最新記事
アメリカ

黒人の児童に「差別用語」を浴びせ、中指を立てた白人女性...動画が大炎上、3つの罪で起訴

Woman Who Has Raised $800K Online Charged After Calling Kid N-Word

2025年8月30日(土)11時41分
ゲイブ・ウィズナント

5歳の男の子との間に何があったのか

ヘンドリックスによる差別の標的になったのは5歳の自閉症の少年。公園で少年がヘンドリックスのオムツバッグからアップルソースのパウチを取ったことがきっかけだったという。少年の父親とともにヘンドリックスも少年を追いかけ、食品を取り返す際に少年に差別用語を浴びせた。

その場にいた別の黒人男性がヘンドリックスを咎めると、彼女は差別的な言葉を使ったことを認めたうえ、「彼がそんなことをしたからだ」と発言し、今度はその黒人男性に向かって同じ「Nワード」を浴びせた。

地元の司法当局は「この事件は繊細かつ複雑な性質」であるため、長期の捜査と被害者家族との慎重な協議が必要だったとしている。なお、NAACP(全米黒人地位向上協会)ロチェスター支部は、少年の家族を支援するためGoFundMeで34万ドルを集めた。

ロチェスターのキム・ノートン市長は声明で次のように述べた。「この出来事は、特に有色人種のコミュニティに大きな影響を与え、地域社会に深刻な混乱をもたらした。直接関与した人々だけでなく、地域全体、さらには州・国レベルの議論にまで波及する影響力があると認識している」

NAACPロチェスター支部も声明を出し、「これは単なる不適切な行為ではなく、子どもに対する意図的な人種差別的で脅迫的で憎悪に満ちた言葉による攻撃である。そのように扱われなければならない」と主張した。

ヘンドリックスはGiveSendGoで寄付を募った後にこう述べている。「私たちの未来に関わる重大な出来事が動き出している。人生を変えるような出来事が起こっている。すべては皆さんのおかげだ。詳しいことは言えないが、私たちはすべて順調。これからも自分自身のために声を上げ、合衆国憲法修正第一条(言論の自由)のために闘い続けてほしい」

ニューズウィーク日本版 日本時代劇の挑戦
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年12月9日号(12月2日発売)は「日本時代劇の挑戦」特集。『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』 ……世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』/岡田准一 ロングインタビュー

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

エアバス、11月の納入数が減少 胴体パネル問題で

ワールド

台湾最大野党主席、中国版インスタの禁止措置は検閲と

ビジネス

ドイツ景気回復、来年も抑制 国際貿易が低迷=IW研

ワールド

台湾、中国の軍事活動に懸念表明 ロイター報道受け
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 2
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させられる「イスラエルの良心」と「世界で最も倫理的な軍隊」への憂い
  • 3
    高市首相「台湾有事」発言の重大さを分かってほしい
  • 4
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 5
    「ボタン閉めろ...」元モデルの「密着レギンス×前開…
  • 6
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 7
    左手にゴルフクラブを握ったまま、茂みに向かって...…
  • 8
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 9
    「ロシアは欧州との戦いに備えている」――プーチン発…
  • 10
    主食は「放射能」...チェルノブイリ原発事故現場の立…
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 4
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 5
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 6
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 7
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 8
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 9
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 10
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中