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【徹底解説】エプスタイン事件とは何なのか?...トランプが「顧客リスト」を公開できない理由、元米大統領も関与か

The Irresistible Whiff of Pedophilia

2025年8月5日(火)16時40分
グレン・カール(本誌コラムニスト、元CIA工作員)

そして18年、エプスタインに破滅が訪れる。マイアミ・ヘラルド紙が彼のかつての性犯罪の被害者数人を特定して報じたのだ。当局はエプスタインの捜査を再開し、小児性愛関連の容疑で再び逮捕した。

だが公判が始まる前の19年8月にエプスタインは、ニューヨークの拘置所の警備が厳重な「自殺防止房」で死亡しているのが発見された。


当局は自殺と判断したが、死亡時刻の監視カメラ映像のうち肝心の1分間が公開されず、意図的に削除されたという臆測を呼んだ。後に公開されたテープも編集されていたことが判明しており、この空白の1分間こそ陰謀の証拠だと多くの人が考えている。

20年にはマクスウェルが逮捕された。彼女はエプスタインを幇助した罪で有罪評決を受け、禁錮20年を言い渡された。昨年には当局がこの事件に関連する数千の文書を公開したが、これでエプスタインの「顧客リスト」の公開を要求する声がかえって強まった。

一連の騒動の中でたびたび浮上したのが、トランプの名前だ。エプスタインに宛てた際どい内容の手紙や並んで撮った写真、自家用機の搭乗記録や未公開の文書に関する報道に、名前は何度も登場した。

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