新党「アメリカ党」結成を発表したマスクは、トランプ政権130日間で何を得て何を失ったのか

2025年7月7日(月)11時40分
楢橋広基(本誌記者)

外交:欧州への「内政干渉」は無意味だった

マスクはアメリカ外交にも首を突っ込んだ。大きな問題となったのは、欧州での選挙に介入しようとしたことだ。

マスクは大西洋を越えた先にあるヨーロッパの極右候補を支持するような言動を繰り返した(参考記事:ルーマニア大統領選で中道・親EU派が勝利...マスクはヨーロッパへの内政干渉で何を得たのか)。


公然と極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」への支持をドイツ人に呼び掛けたほか、ルーマニア大統領選挙でも、極右候補のカリン・ジョルジェスクを過剰に擁護するような投稿を行い、事実上の極右支持を表明した。

また、気に入らない政治家に対しては暴言を吐き、根拠のない主張を行った。ドイツのオラフ・ショルツ首相(当時)を「恥を知れ」と罵倒したり、イギリスのキア・スターマー首相が検察トップだった頃の対応を批判して辞任を迫ったり、「(イギリスの暴動は)移民流入が原因」「内戦に陥る可能性がある」と事実無根の発言を繰り返したりした。

しかし、これらの発言がヨーロッパ人のマスクへの不信感を増長させ、マスクが支持していた候補も伸び悩んだ。

ドイツの総選挙ではAfDが議席を増やしはしたものの、最大野党の中道右派「キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)」が勝利した。ルーマニアでも紆余曲折があったとはいえ、中道かつ親EU派候補者が、極右候補を破り勝利している。

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