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アメリカ司法

トランプの州兵派遣に「法的根拠」はあるのか?...「連邦」か「州」か

2025年6月11日(水)08時02分

州兵に認められた活動

1878年の法律「ポッセ・コミタトゥス法」は、州兵を含む米軍が民事法の執行に参加することを一般的に禁じている。

第12406条は、その禁止事項を無効にするものではないが、軍隊が法執行活動を行っている連邦職員を保護し、連邦の財産を保護することを認めている。

たとえば、州兵は抗議者を逮捕することはできないが、逮捕を行っている移民・税関捜査局(ICE)を保護することはできる。


 

カリフォルニア州の主張

カリフォルニア州は提訴で、州知事の同意なしに州内に部隊を配備することは連邦法および州の権利を保護する合衆国憲法修正第10条に違反すると主張している。

カリフォルニア州は、州内には「反乱」も「侵略」も存在せず、米国法の執行を妨げる状況もないため、今回の派遣は合衆国法典第10編の要件をいずれも満たしていないと主張している。

訴状によると、トランプ大統領は州兵を派遣する前にニューサム知事に相談しておらず、州兵派遣の命令は「各州知事を通じて発せられなければならない」とする連邦法第12406条の規定に違反している。

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