「クルド地域から密輸が続いている」...イラク、石油密輸でクルド自治政府の責任追及へ

6月5日、イラク石油省は、北部のクルド地域からの石油密輸が続いていることについて、クルド自治政府(KRG)に法的責任があると主張し、あらゆる法的措置を講じる権利を留保すると表明した。写真はイラク・スレイマニヤ近郊のアルバットで石油を運ぶトラックの前で道路を封鎖するクルド人デモ隊。2月撮影(2025年 ロイター/Ako Rasheed
イラク石油省は5日、北部のクルド地域からの石油密輸が続いていることについて、クルド自治政府(KRG)に法的責任があると主張し、あらゆる法的措置を講じる権利を留保すると表明した。
イラクはこれまで石油輸出国機構(OPEC)との合意水準を上回る石油を生産しており、過剰分を相殺するために減産するようOPECから圧力を受けている。
イラク連邦裁判所は2022年、クルド自治政府が定めた自治区の石油産業を管理する石油・ガス法が違憲であると判断し、クルド当局に対し、原油供給をイラク連邦政府に引き渡すよう求めた。
石油省はクルド自治政府が従わなかったことにより、原油輸出と政府の歳入が打撃を受けたと指摘した。そのため、政府はOPECの割り当て量を順守するために、管理下の油田の生産を削減せざるを得なくなったとしている。


アマゾンに飛びます
2025年8月5日号(7月29日発売)は「トランプ関税15%の衝撃」特集。例外的に低い税率は同盟国・日本への配慮か、ディールの罠か
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら