最新記事
トランプ関税

国別・業種別の影響がひと目で分かる「関税シミュレーター」...トランプ関税に最も苦しめられる産業は?

'Tariff Simulator' Reveals Which Products Will Be Hit Hardest By Trade War

2025年5月9日(金)16時10分
ヒュー・キャメロン

輸入に頼らざるを得ない業界は悲鳴

トランプ関税の影響を受けるのは玩具業界だけではない。輸入に頼らざるを得ない業界は多かれ少なかれ影響を受ける。

業界関係者は、トランプ関税がアメリカ国内のビジネスに壊滅的な結果をもたらし、海外からの手頃な製品に慣れ親しんだ消費者に対してもコスト上昇という形で跳ね返る可能性があると懸念を表明している。


シミュレーターを用いた試算によれば、充電式バッテリーの輸入総コストは、昨年の181億ドルから440億ドルに上昇する。中国製品への依存度が高い衣料業界では、157億ドルから385億ドルに増加する。

プラスチック製品の貿易総額は、昨年の倍以上の266億ドルとなり、同様の影響が履物(252億ドル)や家庭用調理家電(220億ドル)にも及ぶ。

Interos.aiが本誌に伝えた試算によると、毎年推定45万7000社の輸入業者が、衣料品、玩具、菓子類、宝飾品などのホリデー向け人気商品を輸入しており、そのうちのほぼ半数が中国、インド、香港から調達されている。

しかし、トランプの「解放の日」(貿易相手国への相互関税を発表した、2025年4月2日を指す)以降の4週間で、これら商品の出荷は前年比53%減となったことが明らかになった。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ウクライナ第2の都市に無人機攻撃、1人死亡・71人

ワールド

ユーログループのドナフー議長、3期目確実に 対立候

ワールド

米、シリア「シャーム解放機構」のテロ指定解除 国務

ワールド

BRICS、トランプ氏の関税警告に抵抗 「反米的で
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:大森元貴「言葉の力」
特集:大森元貴「言葉の力」
2025年7月15日号(7/ 8発売)

時代を映すアーティスト・大森元貴の「言葉の力」の源泉にロングインタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に...「曾祖母エリザベス女王の生き写し」
  • 2
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」だった...異臭の正体にネット衝撃
  • 3
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 4
    アリ駆除用の「毒餌」に、アリが意外な方法で「反抗…
  • 5
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコ…
  • 6
    米テキサス州洪水「大規模災害宣言」...被害の陰に「…
  • 7
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 8
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸…
  • 9
    ギネスが大流行? エールとラガーの格差って? 知…
  • 10
    コンプレックスだった「鼻」の整形手術を受けた女性…
  • 1
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 2
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコに1400万人が注目
  • 3
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸せ映像に「それどころじゃない光景」が映り込んでしまう
  • 4
    【クイズ】「宗教を捨てる人」が最も多い宗教はどれ?
  • 5
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 6
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 7
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚…
  • 8
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 9
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 10
    アリ駆除用の「毒餌」に、アリが意外な方法で「反抗…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 4
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 5
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 8
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 9
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中