韓国次期大統領の最右翼「李在明の正体」民主主義の破壊者?それとも庶民の救済者?
Lee Jae-myung’s Strategic Bet
このままでは、政治的な二極化が一層進むか、李も汚職まみれで尹と五十歩百歩だと思われかねない。尹に対する有権者の不満ばかりを当てにせず、自身に対する国民の不信感を払拭しない限り大統領への道は開けないだろう。
22年の大統領選で僅差で敗れて以降、李のパブリックイメージを形作ってきたのは数多くのスキャンダルと検察からの執拗な監視、そして自身の過激な発言だ。
若い有権者はもともと革新系だが、若い世代の間にも李の倫理的適格性を疑問視し、真の改革者ではなく、これまでの政治家と変わらないとする見方が増えている。
共に民主党青年部の元党員が指摘するように、忠実な支持者を除けば、多くの若年層から李は腐敗した政治家と見なされている。
ただし李のコアな支持層は、彼の好戦的な姿勢と不屈の闘志を熱狂的に称賛している。
李は尹政権に対する大規模な抗議行動を率い、23年8〜9月には尹の権威主義的な傾向や検察権力の乱用を糾弾すると称してハンガーストライキを24日間も続けた。
一方でこうした戦術は、政治的な安定と節度を求める穏健派の有権者から反発を買う恐れがある。李を支持する革新系コア層の結束は強まるかもしれないが、一般有権者の間では逆に、李のリーダーシップは政治的分断を深めるだけだという懸念が強まるかもしれない。