攻撃再開は「始まりにすぎない」...イスラエル極右が狙う「第2次ガザ戦争」の真の目的とは?
The Old War Is Over in Gaza, and a New One Is Underway
では、極右は何を求めているのか。それはパレスチナ人のいないガザだ。
今回の戦闘が再開してから間もなく、ネタニヤフ政権は、「第三国への自主的退去を希望するガザ住民のために、安全かつ管理された移住を準備・促進する」特別機関の設置を承認した。
さらに極右のスモトリッチ財務相は、この新機関がうまく機能すれば、人口200万人が暮らすガザは1年以内に空っぽになるとの見通しを示している。
3月に就任したイスラエル軍のエイアル・ザミール参謀総長は、ガザに数万人規模の兵士を派遣して長期にわたり占領し、人道援助物資の分配も管理し、民間人をもっと限定的な場所に集めたいと考えている。その狙いは、ハマスを掃討することだ。
ザミールは極右政党の支持者ではない(はずだ)が、彼がやろうとしていることは、ガザを併合して、そこにユダヤ人を入植させるという極右の幻想を実現するための基礎をつくるに等しい。
実際、イスラエル軍がごく一部でもガザを支配下に置けば、一部閣僚の支持の下、そこにユダヤ人が入植する可能性は十分ある。この戦争でガザのインフラは破壊し尽くされたから、パレスチナ人の中にも「自主的退去」を選ぶ人が増えるかもしれない。