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「ただ愛する男性と一緒にいたいだけ!」77歳になった英王妃カミラの責任感と愛に生きる「本当の姿」

FOR DUTY, FOR LOVE

2025年4月9日(水)14時31分
ジャック・ロイストン(英王室担当)

会場のロンドン・ヒルトン・オン・パークレーンに到着したカミラを迎えたのは、記者たちの熱狂と行列、来賓の温かい言葉、そして差別や偏見との闘いについて本を読んで学んできた子供たちだった。

子供たち一人一人に挨拶するカミラ。その様子を報道陣のカメラや一般の人たちのスマホが捉える。興奮して跳びはねる男の子。王妃に話しかけられ、緊張の面持ちで深呼吸を1つする女の子。


イベントに参加していた弁護士でイギリスのTV番組の司会者でもあるロブ・リンダー(Rob Rinder)は「私の人生でも、反ユダヤ主義の嵐が今ほど激しく吹き荒れたことはない」と、本誌に語った。そんな時期だからこそ、王妃がこの集まりでスピーチをすることには意義があるというのだ。

リンダーはブーヘンバルト収容所で強制労働を強いられていた祖父に伝えたかったという。80年後には英王妃があなたの苦しみを深く受け止め、家族を失った悲しみに寄り添ってスピーチをしてくれる、と。

アンネ・フランクは英王室のファンで、当時は王女だったエリザベス2世とマーガレット王女の写真入りの絵葉書を壁に貼っていたという。この集まりでスピーチを行った人たちは、隠れ家に潜んでいた10代の少女がこの場に王妃が姿を見せたと知ったら、どんなに感激するだろうと語った。

カミラの情熱は本物だと、リンダーは言う。義務感や世間体のために慈善活動をやっていれば「すぐに見破られる」と言うのだ。「カミラの行動は全て本心から出たものだ」

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