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トランプから中国への挑発...台湾の「独立不支持」文言削除に中国はこう動く

A New Taiwan Policy?

2025年2月28日(金)11時15分
ブルース・シン・タオ

台湾の与党・民主進歩党(民進党)は、今回の改訂を熱烈に歓迎した。「主権の独立した台湾共和国の建国」を綱領に掲げる同党にとって、アメリカの従来姿勢は長らく政治的障害だった。台湾外交部(外務省)は米政府の「前向きで親台的な表現」に謝意を示し、国家の承認の拡大に向けた一歩と評している。

一方、台湾の最大野党・国民党にとって、事態はより複雑だ。台湾海峡両岸はいずれも中国であり、その正当な政府は台湾政府だとの歴史的立場を、同党は維持している。


これまでアメリカの政策を根拠に、台湾の正式な独立は非現実的だとして独立に反対してきた国民党は、アメリカ側が表現を柔軟化した今、ジレンマに直面している。台湾独立を支持するのは、党の立場と矛盾するため不可能だ。だが同時に、台湾の多くの有権者が支持する米台関係の強化に反対している印象を与えることもできない。

今後の選挙をにらむなかで、国民党は難しい綱渡りを強いられることになる。

From thediplomat.com

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