最新記事
中国軍

日本を含む第一列島線上の米空軍基地は中国軍の攻撃に弱い──米シンクタンク

US Air Bases Vulnerable to China Missile Strikes, Researchers Say

2025年1月8日(水)17時58分
ライアン・チャン(チャイナニュースレポーター)
沖縄・嘉手納基地で力を誇示する米空軍機

沖縄・嘉手納基地で力を誇示する米空軍機(2022年3月2日) U.S. Air Force/Cover Images via Reuters Connect

<中国の空軍力増強に伴い、日本からフィリピンにかけての米軍基地が危機にさらされていると警告>

西太平洋の米空軍基地は、中国の攻撃の深刻な脅威に直面しており、アメリカは飛行場を拡大し、強化する必要があると米シンクタンクの報告書が警告した。

この報告書は1月7日にワシントンの保守系シンクタンク、ハドソン研究所が発表したもの。註1中国の中距離弾道ミサイル(MRBM)の数は、わずか1年余りの間に約300基増加したという。

中国のMRBMの射程は1000キロ〜3000キロと長く、中国が日本、台湾、フィリピンを結ぶ海洋上に独自に設定した軍事的防衛ライン「第1列島線」全域の米軍基地を攻撃することができる。中国を封じ込めるための配置なのに、逆に攻撃を受けかねない。

ハドソン研究所の報告書によれば、中国は、紛争が発生すれば自国の飛行場が激しい攻撃を受けることが予想されるため、過去10年間、飛行場を拡張し、堅牢にする活動を行ってきた。研究所はこれを「全国的かつ体系的・組織的な軍事行動」と呼んでいる。

その結果、中国の航空機を格納するシェルターの数は、コンクリート製の防護強化型(HAS)も、それ以外も倍増し、HASは800以上、それ以外は2300以上が使用されている、と報告書は結論づけた。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

アングル:中国で値下げ競争激化、デフレ長期化懸念 

ワールド

米政権、農場やホテルでの不法移民摘発一時停止を指示

ワールド

焦点:イスラエルのイラン攻撃、真の目標は「体制転換

ワールド

イランとイスラエル、再び相互に攻撃 テヘラン空港に
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:非婚化する世界
特集:非婚化する世界
2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?

メールマガジンのご登録はこちらから。
メールアドレス

ご登録は会員規約に同意するものと見なします。

人気ランキング
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラドールに涙
  • 3
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 4
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタ…
  • 5
    ふわふわの「白カビ」に覆われたイチゴを食べても、…
  • 6
    ひとりで浴槽に...雷を怖れたハスキーが選んだ「安全…
  • 7
    猫に育てられたピットブルが「完全に猫化」...ネット…
  • 8
    脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる…
  • 9
    プールサイドで食事中の女性の背後...忍び寄る「恐ろ…
  • 10
    救いがたいほど「時代錯誤」なロマンス映画...フロー…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中