南シナ海周辺国で中国に対抗するミサイル調達進む──インド、アメリカから
China's territorial ambitions challenged by new missiles on doorstep
フィリピンに続きベトナムも調達予定、インドのブラモス巡航ミサイル(2003年、ニューデリー) REUTERS/B. Mathur JSG/JD
<南シナ海で強引な領有権主張を続ける中国の拡張主義に、フィリピンやベトナムがミサイル調達で対抗>
中国が南シナ海で威圧的な行動を強めるなか、中国と領有権問題を抱えるベトナムが近く、インドとブラモス巡航ミサイルに関する7億ドル規模の契約を結ぶ見通しだと、インドのニュースサービス「WION」が12月22日に報じた。
正式にまとまれば、ベトナムは同地域でフィリピンに次いで2番目に多くの「ブラモス」を保有することになる。ブラモスはインドとロシアが共同で開発した巡航ミサイルで、陸上、空中および海上からの発射が可能で迎撃が難しい超音速ミサイルだ。
フィリピンは2024年に入ってからブラモスの第一弾の納入を受けている。フィリピンは同ミサイルの調達について「形勢を一変させる出来事」だとしており、中国はこれを非難していた。
中国は南シナ海のほとんどの海域について領有権を主張しており、フィリピン、ベトナムをはじめとする東南アジアの近隣諸国と領有権争いを繰り広げている。
領有権をめぐるベトナムと中国の対立は、フィリピンのフェルディナンド・マルコスJr.政権と中国の対立に比べれば控えめだが、それでもベトナムはトンキン湾で中国が一方的に領海基線を発表したことや、西沙(パラセル)諸島の海域で操業中だったベトナム漁船の乗組員にけがをさせたことなどについては中国に抗議を行ってきた。
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