最新記事
ウクライナ戦争

無抵抗なウクライナ市民を「攻撃の練習台」にする「人間狩り」...ロシア軍、ヘルソンでの蛮行の実態

Russia's Deadly 'Human Safari' in Kherson Approaches Grim Milestone

2024年12月7日(土)14時02分
マヤ・メーララ
ロシア軍によるヒューマン・サファリ(人間狩り)

ロシア軍の攻撃を受けたヘルソンの住宅(2024年10月) Handout / Latin America News Agency via Reuters

<ウクライナ南部ヘルソンでドローンを使った「人間狩り」と称される民間人への攻撃が繰り返されており、SNSには次々と陰惨な映像が投稿されている>

ロシア軍がウクライナ南部の都市ヘルソンで行っている、ドローンを使った「ヒューマン・サファリ」(人間狩り)に、7月中旬以降、ドローン1万機以上が使われ、新たな局面を迎えていると、英紙フィナンシャル・タイムズが伝えた。SNSには民間人を標的にした「人間狩り」のおぞましい映像がいくつも投稿され、怒りが高まっている。

■【動画】ロシア軍がヘルソン州で行う「人間サファリ」とは? 民間人を攻撃の「練習台」にする、おぞましい実態

ヘルソン州の州都ヘルソンでは夏以降、ロシアの小型ドローンによる攻撃が9500回を超えている。同州のオレクサンドル・プロクジン知事と地方検察、警察によると、これらの攻撃によって37人が死亡、数百人が負傷した。

ドローン攻撃は、ヘルソンから大量の市民を脱出させている。かつて30万人いた市の人口は、現在は6万人にまで減少している。

地元の人々は、ヘルソンにおけるロシアの作戦をヒューマン・サファリと呼んでいる。人、動物、車両が攻撃の標的になっており、英国の非営利組織「情報レジリエンスセンター」(CIR)は88件の攻撃を検証している。CIRはまた、ロシアのドローン攻撃は隣接するアントニフカも攻撃していることを発見した。

キャリア
AI時代の転職こそ「人」の力を──テクノロジーと専門性を備えたLHHのコンサルティング
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、貿易に焦点 習氏との首脳会談で=米高官

ビジネス

米国株式市場=主要3指数最高値、予想下回るCPI好

ワールド

ロシア凍結資産、ウクライナ支援に早急に利用=有志連

ワールド

米の対ロ制裁、プーチン氏にさらなる圧力=NATO事
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...装いの「ある点」めぐってネット騒然
  • 2
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した国は?
  • 3
    「宇宙人の乗り物」が太陽系内に...? Xデーは10月29日、ハーバード大教授「休暇はXデーの前に」
  • 4
    為替は先が読みにくい?「ドル以外」に目を向けると…
  • 5
    ハーバードで白熱する楽天の社内公用語英語化をめぐ…
  • 6
    「ママ、ママ...」泣き叫ぶ子供たち、ウクライナの幼…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    シンガポール、南シナ海の防衛強化へ自国建造の多任…
  • 9
    【ムカつく、落ち込む】感情に振り回されず、気楽に…
  • 10
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 3
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 4
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 5
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 6
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 9
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 10
    「ママ、ママ...」泣き叫ぶ子供たち、ウクライナの幼…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中