最新記事
ウクライナ戦争

ロシアの対砲兵レーダー「Zoopark-1」をコスト「100分の1」のFPVドローンで爆破する衝撃映像...GURが公開

Ukraine Destroys Russia's Prized $24M 'Zoopark' Radar

2024年12月4日(水)18時45分
エマ・マースデン
ズーパーク

ロシアの航空ショーMAKSで展示された対砲兵レーダー「ズーパーク」(2005年7月、モスクワ州ジュコーフスキー) Public Domain

<「およそ10億フリヴニャ(約2400万ドル)」のレーダーシステムを100分の1のコストで破壊>

ドネツク地方でロシアの対砲兵レーダーシステム「Zoopark-1」の破壊に成功し、敵の軍事力に大きな打撃を与えたと、ウクライナの情報部隊が報告した。

【動画】野原に巨大な黒煙...ロシア軍「2400万ドル」の対砲兵レーダーをFPVドローンが爆破する衝撃シーン

11月29日にウクライナ国防省情報総局(GUR)のウェブサイトに投稿されたYouTubeのドローン映像は、同局が「1L219M Zoopark-1」だと主張するロシアのレーダーシステムが、無人機による綿密な偵察の後にウクライナの精密攻撃を受けたことを示しているという。ウクライナのメディア「Militarnyi」がそう伝えている。

Zoopark-1は非常に高度なシステムであり、飛来する弾丸の軌道を追跡し、発射地点をピンポイントで特定することで砲撃を探知し対抗するよう設計されている。

「ウクライナ国防省情報総局のクリラ(翼)部隊の兵士たちがレーダー基地を発見し、攻撃を行った」と、ロシアのプラウダ紙が報じた。

作戦の映像には、貴重なレーダーシステムが黒煙に包まれる様子が映っている。煙は攻撃で破壊された車両から立ち上っているものだ。この投稿は、作戦がドネツク地方のどこでいつ行われたかを明らかにしていない。

「こうしたシステムの価値はおよそ10億フリヴニャ(編集部注:約2400万ドル)。ロシアの『ズー(Zoopark-1)』を破壊するにあたって偵察に使用された4機の長距離FPVドローンは10万フリヴニャ相当だ。コスト比は1:1万。我々は闘い続ける! ウクライナに栄光あれ!」

本誌はこの映像や主張の真偽について直ちに確認することができず、29日のうちにロシア国防省とGUR、ウクライナのプレスセンターに電子メールでコメントを求めた。

試写会
カンヌ国際映画祭受賞作『聖なるイチジクの種』独占試写会 50名様ご招待
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

25年春闘は昨年以上の結果出す、毎年5%以上の賃上

ビジネス

英消費者信頼感指数、1月は約1年ぶり低水準 景気減

ビジネス

午前の日経平均は続伸、米株高を好感 トランプ大統領

ワールド

原油先物下落、トランプ氏がOPECに価格引き下げ要
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの頭の中
特集:トランプの頭の中
2025年1月28日号(1/21発売)

いよいよ始まる第2次トランプ政権。再任大統領の行動原理と世界観を知る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 2
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵を「いとも簡単に」爆撃する残虐映像をウクライナが公開
  • 3
    日鉄「逆転勝利」のチャンスはここにあり――アメリカ人の過半数はUSスチール問題を「全く知らない」
  • 4
    いま金の価格が上がり続ける不思議
  • 5
    煩雑で高額で遅延だらけのイギリス列車に見切り...鉄…
  • 6
    「後継者誕生?」バロン・トランプ氏、父の就任式で…
  • 7
    電気ショックの餌食に...作戦拒否のロシア兵をテーザ…
  • 8
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 9
    欧州だけでも「十分足りる」...トランプがウクライナ…
  • 10
    【トランプ2.0】「少数の金持ちによる少数の金持ちの…
  • 1
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 2
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性客が「気味が悪い」...男性の反撃に「完璧な対処」の声
  • 3
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵を「いとも簡単に」爆撃する残虐映像をウクライナが公開
  • 4
    日鉄「逆転勝利」のチャンスはここにあり――アメリカ…
  • 5
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼い…
  • 6
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 7
    被害の全容が見通せない、LAの山火事...見渡す限りの…
  • 8
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 9
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 10
    「バイデン...寝てる?」トランプ就任式で「スリーピ…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 9
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
  • 10
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中