最新記事
選挙

ロシア統一地方選、プーチンの与党「統一ロシア」が圧勝 一方的に併合を宣言したウクライナ4州でも

2023年9月11日(月)18時05分
ロイター
投票所を出てきた親子

ロシアで9月10日投票が締め切られた統一地方選は、政権与党「統一ロシア」が圧勝した。地方選はロシアが一方的に併合を宣言したウクライナ4州でも行われた。写真はモスクワの投票所で2018年9月撮影(2023年 ロイター/Sergei Karpukhin)

ロシアで10日投票が締め切られた統一地方選は、政権与党「統一ロシア」が圧勝した。地方選はロシアが一方的に併合を宣言したウクライナ4州でも行われた。

欧州の主要人権団体「欧州評議会」は、地方選は明確な国際法違反と批判。ウクライナや同盟国もロシアがウクライナ南部・東部で違法な支配強化を目指していると非難した。

今回の選挙では有力な野党候補が当局から出馬を阻止されるなど、競争が制限された。ロシア政府から「外国の代理人」に指定された選挙監視NGO「ゴロス」の共同代表は、国内の多くの地域で不正投票が行われ「本当の選挙ではない」と主張。野党候補が拘束されたり、野党候補の車が破壊されるなどの事例が報告されていると述べた。

ロシア大統領府は、世論調査や多数の選挙でプーチン大統領が国内で群を抜いて人気のある政治家であることが示されていると指摘。選挙は自由で公正だとの見解を示している。

統一ロシアは、候補を立てた全ての州知事選で勝利。プーチン氏の盟友であるモスクワ市のソビャニン市長も再選された。モスクワ市は国内で野党の支持者が特に多い地域とみられているが、ソビャニン氏は事実上、対立候補がなく、開票初期の段階で得票率が75%を超えている。

ロシアが一方的に併合を宣言したウクライナのドネツク、ルガンスク、ザポロジエ、へルソン州でも、ロシア政権与党系の候補が勝利した。

ロシアの当局者によると、統一ロシアは各地域で少なくとも70%の票を獲得。詳細な開票結果は現時点で公表されていない。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2023トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

SDGs
2100年には「寿司」がなくなる?...斎藤佑樹×佐座槙苗と学ぶ「サステナビリティ」 スポーツ界にも危機が迫る!?
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

オランダ政府、ネクスペリアへの管理措置を停止 対中

ワールド

ウクライナに大規模夜間攻撃、19人死亡・66人負傷

ワールド

ウクライナに大規模夜間攻撃、19人死亡・66人負傷

ワールド

中国、日本産水産物を事実上輸入停止か 高市首相発言
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、完成した「信じられない」大失敗ヘアにSNS爆笑
  • 4
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    「これは侮辱だ」ディズニー、生成AI使用の「衝撃宣…
  • 7
    衛星画像が捉えた中国の「侵攻部隊」
  • 8
    マイケル・J・フォックスが新著で初めて語る、40年目…
  • 9
    ホワイトカラー志望への偏りが人手不足をより深刻化…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 9
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 10
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中