最新記事

ウクライナ情勢

ザポロジエ原発と周辺の町に砲撃 ウクライナとロシア、双方が非難の応酬

2022年8月29日(月)09時46分
ロシア軍の攻撃で破壊されたザポロジエの街

ウクライナ当局はロシア軍が掌握する南部ザポロジエ原子力発電所の周辺の町に砲撃があったと明らかにした。写真はロシア軍の攻撃で破壊されたザポロジエ州Orikhivの町。27日撮影(2022年 ロイター/Dmytro Smolienko)

ウクライナ当局は28日、ロシア軍が掌握する南部ザポロジエ原子力発電所の周辺の町に砲撃があったと明らかにした。

一方、ロシア国防省は27日、過去24時間にウクライナ軍が同原発に対しさらなる砲撃を行ったと発表。原発を巡り両国が非難の応酬を繰り広げる中、放射能災害への懸念が高まっている。

ウクライナの国営原子力企業・エネルゴアトムは、原発への攻撃に関する新たな情報はないとしている。

ザポロジエ州のオレクサンドル・スタルク知事は28日、テレグラムへの投稿で、ロシア軍は主要都市・ザポロジエと東部オリヒウの集合住宅を攻撃したと述べた。

また、ウクライナ軍は原発からドニプロ(ドニエプル)川を挟んだ対岸の地域でも9つの町に砲撃があったと報告した。

一方、国営ロシア通信(RIA)によると、同国国防省はザポロジエに拠点を置く航空機エンジン製造会社モトール・シーチの工場をロシア空軍が攻撃したと発表。工場の核廃棄物貯蔵施設を攻撃しようとしたウクライナのドローン(無人機)を撃墜したという。

ロイターは、これらの報道を確認できていない。

ロシア国防省のイーゴリ・コナシェンコフ報道官は、ウクライナ軍が発射した9発の砲弾が原発の敷地内に着弾したと指摘。

「現在、技術者が原発の状況を監視し稼働を確保している。周辺の放射線の状況に異常はない」と声明で述べた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国国防相、「弱肉強食」による分断回避へ世界的な結

ビジネス

ブラックストーンとTPG、診断機器ホロジック買収に

ビジネス

パナソニック、アノードフリー技術で高容量EV電池の

ワールド

タイ、通貨バーツ高で輸出・観光に逆風の恐れ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、日本では定番商品「天国のようなアレ」を販売へ
  • 2
    中国は「アメリカなしでも繁栄できる」と豪語するが...最新経済統計が示す、中国の「虚勢」の実態
  • 3
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ」感染爆発に対抗できる「100年前に忘れられた」治療法とは?
  • 4
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍…
  • 5
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 6
    【クイズ】世界で最も「リラックスできる都市」が発…
  • 7
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 8
    中国山東省の住民が、「軍のミサイルが謎の物体を撃…
  • 9
    中国経済をむしばむ「内巻」現象とは?
  • 10
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 3
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサイルが命中、米政府「機密扱い」の衝撃映像が公開に
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 6
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「なんて無駄」「空飛ぶ宮殿...」パリス・ヒルトン、…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中