最新記事

米事件

「これがアメリカの悲しい現実」 銃撃事件の最中、何も気付かない女性TikToker

Woman Unknowingly Wanders Through Philadelphia Shooting in Chilling Video

2022年7月16日(土)19時19分
キャサリン・フェリス
フィラデルフィアの花火

trekandshoot-iStock

<動画の中で「花火の音が銃声のよう」と冗談を言っていた女性だが、本当に銃撃事件が起きていることに全く気付かずに撮影を続けた>

ある女性が7月4日の夜、米ペンシルベニア州フィラデルフィアで歩いて帰宅しているときに撮影した動画が話題をさらった。すぐそばで銃撃事件が起きていることに気付かないまま撮影していたためだ。

@rachhkentがTikTokに公開した動画冒頭の字幕には、「フィラデルフィアで歩いて帰宅しながら撮影していたんだけど、まるで銃撃事件が起きているみたい、と冗談を言っていたら、本当に銃撃事件が起きていた」と書かれている。再生回数は300万を超えている。

■【動画】明らかに緊迫した街の様子に、全く気付かない女性TikToker

フィラデルフィア市の発表によれば、7月4日の午後9時47分ごろ、市が主催した米独立記念日のコンサートと花火の最中に、2人の警官が撃たれる事件が発生した。「2人は治療を受け、夜のうちに退院した」と発表には書かれている。「フィラデルフィア警察が引き続き、事件を捜査している」

動画の中で@rachhkentは、道路が封鎖されていたため、徒歩で帰宅していると説明している。@rachhkentは、帰宅中の短い映像を継ぎはぎしながら、なぜこれほど街中に警官がいるのかと疑問を投げ掛けている。

動画のある時点で、@rachhkentは、1人の男性から付いて来るように言われたと述べている。周囲で何が起きているかを知らなかったため、@rachhkentは男性を拒絶し、道路の反対側に渡ったという。動画には、男性が逃げる姿も収録されている。

「まるで銃乱射事件でも起きているみたい」

その後、@rachhkentは動画の中で、フィラデルフィアを「クレイジーな街(madhouse)」と表現している。「正直、ちょっとクレイジーな感じ。後ろでは爆音が鳴り響き、人々は早足で帰宅している」と、@rachhkentは話している。「まるで、銃乱射事件でも起きているみたいな? 本当はただの花火なんだけど、みんながあまりにピリピリしている」

動画が終わる直前に@rachhkentは、携帯電話で通話中の人とすれ違ったと述べている。その人は電話口で、「何が起きているかわからないが、建物の中に入った方がいい」と言っていたという。その後、動画には@rachhkentが無事に帰宅した様子が映し出される。

@rachhkentはコメント欄で、お酒を飲んでいたため、状況認識力が鈍くなっていたこと、動画を撮影したのは、銃撃の直前と最中だったことを補足している。「はっきり言って、何が起きているのかわからなかった」と@rachhkentは記している。

@rachhkentは、携帯で市からの警報や通知を受け取るように設定しているが、遅れが生じていたようで、受け取ったのは帰宅後だったと報告している。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

バイデン大統領、マイクロンへの補助金発表へ 最大6

ワールド

米国務長官、上海市トップと会談 「公平な競争の場を

ビジネス

英バークレイズ、第1四半期は12%減益 トレーディ

ビジネス

ECB、賃金やサービスインフレを注視=シュナーベル
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    マイナス金利の解除でも、円安が止まらない「当然」…

  • 6

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 7

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 10

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 5

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中