最新記事

感染症対策

韓国で鼻だけ守るマスクが登場、その名は「コスク」

2022年2月4日(金)18時20分
若道いつき
コスク

花粉症には効くかもしれない TODAY-YouTube

<商品名は韓国語の「コ(=鼻)」とマスクを組み合わせた造語>

韓国に登場した見慣れない形をしたマスクだが、専門家やネットユーザーからは「本当に役に立つのか」とその効果が疑問視されている。

このマスクは鼻を覆うもので、飲食時の感染を防ぐ目的で設計された。通常のマスクの下に装着することを想定した鼻の部分だけのものから、口も覆い、食事のときに取り外せるタイプのものまである。

商品名は「コスク」──韓国語で「鼻」を意味する「コ(ko)」とマスクを組み合わせた造語だ。10枚セット9800ウォン(約940円)で販売されている。

ツイッターユーザーからは「発想がバカバカしい」など批判的なコメントが寄せられている。

「鼻を覆うだけなら、普通に呼吸しているのと何も変わらない」

何もないよりはマシ

米ジョンズ・ホプキンス大学の医学教授スチュアート・レイ博士も、このマスクに予防効果があるのか疑問だと述べる。

「食事中に鼻呼吸するよう訓練・監視でもされていない限り、このマスクがリスクを減らすとは考えにくい」

一方、豪ディーキン大学の疫学専門家キャサリン・ベネット教授はナインニュースに対し、「ささいな違いしか生まないだろうが」と前置きした上で「何もないよりマシ」と語った。

いくつかの研究では、ウイルスが鼻腔から最も容易に体内へと侵入することが示唆されている。

この2週間、韓国では新たに20万近くの新規感染者が報告されている。水曜には1日で初めて2万人を超えるなど感染拡大の勢いは増すばかり──コスクの効果が証明される日は訪れるのだろうか。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウクライナ、米国の和平案を受領 トランプ氏と近く協

ワールド

トランプ氏、民主6議員を「反逆者」と非難 軍に違法

ビジネス

米9月中古住宅販売、1.2%増の410万戸 住宅金

ワールド

中ロ、ミサイル防衛と「戦略安定」巡り協議 協力強化
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ成長株へ転生できたのか
  • 4
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 5
    アメリカの雇用低迷と景気の関係が変化した可能性
  • 6
    幻の古代都市「7つの峡谷の町」...草原の遺跡から見…
  • 7
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 8
    【クイズ】中国からの融資を「最も多く」受けている…
  • 9
    EUがロシアの凍結資産を使わない理由――ウクライナ勝…
  • 10
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中