最新記事

フィギュアスケート

【順位予想】北京五輪フィギュア団体、日本はカナダと銅争い メダル獲得のポイントは「アイスダンス」

2022年2月2日(水)16時30分
茜 灯里(作家・科学ジャーナリスト)
羽生結弦、宇野昌磨

平昌五輪の帰国報告会に出席した羽生結弦選手(左)と宇野昌磨選手(2018年2月27日) Toru Hanai-REUTERS

<ロシア、アメリカの2強は確実? ソチ、平昌と2大会連続5位の日本は順位を上げられるのか──出場10カ国・地域の全選手の21-22年シーズンベストをもとに、想定順位を導き出す>

2月4日から始まる北京五輪。フィギュアスケートでは、男子が複数メダルも可能、団体が銅メダル圏内と期待されています。今回は、団体のメダル可能性について解説します。

フィギュア団体は、2014年ソチ大会から採用された新しい競技です。個人戦に先立ち、2月4日から始まります。

全10カ国の出場国・地域は、昨季の世界選手権や今季のグランプリ・シリーズなどの成績に基づいて選ばれました。日本は4位で選出されました。他の出場国(地域)は、順位の高い順にロシア(ROC)、アメリカ、カナダ、中国、イタリア、ドイツ、ジョージア、チェコ、ウクライナです。

この競技は、各国が男女各1名、ペアとアイスダンス各1組でチームを作り、予選と決勝の順位に応じた得点の合計で競います。日本はソチ、平昌の2大会ともに5位でした。今大会で競技初のメダル獲得を目指します。

予選では4種目の代表選手がショートプログラム(アイスダンスはリズムダンス)を演技します。獲得したスコアによって順位を付け、1位に10点、2位に9点、......10位に1点の順位点が与えられます。

決勝には、予選4種目の順位点の合計上位5チームのみが進出できます。決勝ではフリースケーティング(アイスダンスはフリーダンス)を演技して、順位点は1位に10点、......5位に6点が与えられます。総合成績は、予選と決勝の順位点の合計で決定します。

日本がメダルを獲得する条件

過去2大会では、カナダ(平昌五輪1位)、ロシア(ソチ五輪1位)、アメリカの3カ国のみが団体戦の表彰台に上がっています。

今大会は、ロシア1位、アメリカ2位は、ほぼ確定です。日本はカナダとの3位争いになりそうです。日本がメダル争いできるのは、これまでも強かった男子、女子に加えて、ペアの三浦璃来・木原龍一組が2021-22シーズンベスト(国際スケート連盟が認めた大会での今季の自己最高得点、2022年1月31日現在)で7位に入る大躍進を遂げたからです。

日本は、得意種目の男子と女子でカナダとのポイント差を広げ、カナダが強いアイスダンスで差を詰められる展開が予想されます。ペアはほぼ互角の戦いでしょう。

つまり、日本が銅メダルを獲得するためには、日本が上位の種目ではカナダとの間になるべく多くの国が入り、カナダが上位の種目ではその逆になることが望まれます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ECBが金利据え置き、4会合連続 インフレ見通し一

ビジネス

米新規失業保険申請件数、1.3万件減の22万400

ビジネス

米11月CPI、前年比2.7%上昇 セールで伸び鈍

ワールド

米、台湾への武器売却を承認 ハイマースなど過去最大
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末路が発覚...プーチンは保護したのにこの仕打ち
  • 2
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 5
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 6
    9歳の娘が「一晩で別人に」...母娘が送った「地獄の…
  • 7
    円安と円高、日本経済に有利なのはどっち?
  • 8
    おこめ券、なぜここまで評判悪い? 「利益誘導」「ム…
  • 9
    ゆっくりと傾いて、崩壊は一瞬...高さ35mの「自由の…
  • 10
    欧米諸国とは全く様相が異なる、日本・韓国の男女別…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 6
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 9
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 10
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中