最新記事

精神

マインドフルネスは効果的だが実践は難しい...そこで助けをくれる2冊の本

2021年10月25日(月)18時11分
flier編集部
マインドフルネス(イメージ画像)

Ponomariova_Maria-iStock

<マインドフルネスで、ありのままの自分と現状を受け入れる。その実践のヒントになるflier編集部イチオシの2冊>

数多くの本を紹介し、またその内容を要約するサービスを展開している「flier」の編集部がオススメする「要約の達人が選ぶ、今月の編集部イチオシ!」コーナー。10月は「マインドフルネス」に注目する(この記事は、本の要約サービス「flier(フライヤー)」からの転載です)。

◇ ◇ ◇

今回ピックアップしたのは、マインドフルネスの実践を促し、本来の自分の力を発揮させてくれる本です。マインドフルネスとは、「いま、この瞬間」に集中している状態を意味します。判断を手放して自他を観察することで、気づきの力を発揮する技術でもあります。

「マインドフルネスの習慣をつけたいけれど実践が難しい」「ネガティブな感情についとらわれてしまう」。そんな方に「人生を変えるマジック」をお伝えします。

脳外科医の人生を変えたものの正体

211023fl_icos02.jpg

『人生の扉を開く最強のマジック』
著者:ジェームズ・ドゥティ、関美和(訳)、荻野淳也(解説)
出版社:プレジデント社
flierで要約を読む

こんな人生があるのだろうか。『スタンフォードの脳外科医が教わった 人生の扉を開く最強のマジック』(プレジデント社)は、涙なしには読めない、著者の実話に基づいた一冊です。

貧困な家庭に育ち、家族の世話に疲れていた少年時代の著者・ジム。あるときマジック用品店にて、人生を変えるマジックを知る女性ルースに出会います。彼女から6週間かけてマジックを学んだジムは、心が癒され、医者になるという夢に向かっていく。順調に脳外科医としてのキャリアを築いていったジムでしたが、思いがけない事態に遭遇し、富と成功を一気に失うことに。その喪失により、いちばん大切なマジックを明らかにする旅が始まっていきます――。

読者は著者の半生をたどりながら、「マインドフルネス」と「ビジュアライゼーション」を学ぶことができます。そう、ここでの「最強のマジック」とはマインドフルネスに至るための方法なのです。

印象的だったのは、マインドフルネスに至るまでのステップ「心を開く」がいかに難しいかということでした。その前のステップである、頭の中の声をとめることにも一苦労。なぜなら、心の余裕をなくしかけたとき、脳内ではこんな声がするからです。自分は何か欠けているのではないか。期待に応えられないのではないか。これらは過去によってつくられた「雑音」であるのに、まるで自分自身の声のように聞こえてしまうのです。

それでも、本書を読むと、心の声が静まり、心を開けるようになると信じることができます。それは、ルースの教えが、いま私自身が自己を肯定できるように応援してくれている人の答えと非常に似ていたからです。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

G7外相、ウクライナ和平実現へ対ロ圧力強化を検討

ワールド

米最高裁、クックFRB理事解任訴訟で来年1月21日

ビジネス

インドCPI、10月は過去最低の+0.25%に縮小

ビジネス

カナダ中銀、物価上昇率の振れ幅考慮し情勢判断=議事
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 2
    ファン激怒...『スター・ウォーズ』人気キャラの続編をディズニーが中止に、5000人超の「怒りの署名活動」に発展
  • 3
    炎天下や寒空の下で何時間も立ちっぱなし......労働力を無駄遣いする不思議の国ニッポン
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 6
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 7
    ついに開館した「大エジプト博物館」の展示内容とは…
  • 8
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 9
    冬ごもりを忘れたクマが来る――「穴持たず」が引き起…
  • 10
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 4
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 5
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 6
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 7
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 10
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 10
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中