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EUのワクチン輸出制限、アイルランド国境めぐり混乱

2021年1月31日(日)10時42分

EUは、アイルランド国境をまたぐ英国への新型コロナワクチン輸出を制限する計画をいったん発表したが、英国やアイルランドなどから強い反発を浴びたことを受け、同日深夜に撤回した。写真はリスボンの病院で19日撮影(2021年 ロイター/Pedro Nunes)

欧州連合(EU)は29日、アイルランド国境をまたぐ英国への新型コロナワクチン輸出を制限する計画をいったん発表したが、英国やアイルランドなどから強い反発を浴びたことを受け、同日深夜に撤回した。

EUはこの日、ワクチン供給確保に向け、EU域内からのワクチン輸出を監視する計画で合意した。また、英国のEU離脱後の関係を定義する協定の緊急条項を利用し、EU加盟国であるアイルランドを通した英国へのワクチン輸出を制限する方針を打ち出した。

これに対し、英国、英領北アイルランド、アイルランドが猛反発。EUは、アイルランド・北アイルランド間の開かれた国境について定めた取り決めに影響が出ないようにする、との声明発表を余儀なくされた。

ただ、ワクチンが域外に出て第三国に流れるようなら「使用できるあらゆる手段を講じる」とけん制した。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

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