最新記事

感染第3波

東京都15日のコロナ感染2001人、緊急事態宣言1週間でも減少せず 小池知事「飲食店への休業要請も選択肢」

2021年1月15日(金)21時45分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

東京都の小池知事は感染状況が好転しない場合、「都内事業者への休業要請は選択肢の一つ」と語った。REUTERS - Issei Kato

東京都は15日、都内で新たに2001人の新型コロナウイルス陽性者が確認されたと発表した。1日に2000人を超えるのは9日以来6日ぶり。また金曜日としては過去2番目に多い数字となった。

この日確認された陽性者の内訳は、
10歳未満:65人(約3%)
10代:108人(約5%)
20代:458人(約23%)
30代:355人(約18%)
40代:303人(約15%)
50代:297人(約15%)
60代:152人(約8%)
70代:132人(約7%)
80代:99人(約5%)
90代:30人(約1%)
100歳以上2人(約0.10%)
となっている。また65歳以上の高齢者は334人となっており、全体の17%を占めている。

また、重症者は前日の135人に対して2人減って133人となっている。

これで1月に入って都内で確認された陽性者の合計は19,624人。また累計では82,069人となった。

11月から顕著となってきた新型コロナウイルスの感染第3波は、感染経路として家庭内での感染がもっとも多くなっているほか、企業や飲食店などでもクラスターが発生し感染拡大防止が難しい状況になっている。

また感染拡大による医療提供体制のひっ迫を受けて自宅療養者と入院・療養等調整中が増加。自宅療養者は8,837人と最多を更新した。

これらの人びとの体調確認などに保健所が忙殺されることで、新規陽性者の感染経路を追い切れず、さらなる新規陽性者が増加するという悪循環が生じている。

newsweek_20210112_212719.png

自宅療養者は8,452人と過去最多を更新した。

小池知事「飲食店への時短要請を休業に強化もあり得る」

こうしたなか、東京都の小池知事は15日午後の定例記者会見で、「1月4日から緊急事態宣言下に入ってちょうど1週間が経ったが、1都3県の感染状況は極めて厳しい状況が続いている。専門家からは医療提供体制がひっ迫し危機的状況にあるということなど厳しい指摘があった。現在の状況はもうこれまでとはまったく異なるステージに入った。これを改めて皆さんに申し上げたい」として、感染対策により一層の協力を求めた。

そのうえで「無症状で感染したことを知らずにあちこち歩いてしまっていた、ということが感染拡大に拍車をかけることになる。若い人でも入院・重症化することもあり、長引く後遺症に悩まされる方もいる。誰もが自分が感染してるかもしれないという意識で行動していただきたい」と語り、不要不急の外出を自粛し、自宅で過ごすことを訴えた。

また、昨年の緊急事態宣言では飲食店以外も含めて休業を要請したことについて触れ、「休業要請は街全体が沈むマイナス点もあるので、そうならないために皆さんに今協力をお願いをしている。ただ休業要請はいろんな選択肢の一つとして『アリ』だと考えている。ただそうならないための今、皆さんへのご協力をお願いするということだ」と述べ、改めて飲食店を対象とした営業時間短縮について理解を求めた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

世界経済の不確実性、貿易戦争終結でも続く=アイルラ

ワールド

パキスタン、インドの攻撃で約50人死亡と発表 40

ビジネス

再送日産、追加で1万1000人削減 従来の9000

ビジネス

ホンダの今期、営業利益5000億円に半減 米関税や
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:2029年 火星の旅
特集:2029年 火星の旅
2025年5月20日号(5/13発売)

トランプが「2029年の火星に到着」を宣言。アメリカが「赤い惑星」に自給自足型の都市を築く日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    カヤック中の女性がワニに襲われ死亡...現場動画に映った「殺気」
  • 3
    シャーロット王女の「親指グッ」が話題に...弟ルイ王子との微笑ましい瞬間が拡散
  • 4
    母「iPhone買ったの!」→娘が見た「違和感の正体」に…
  • 5
    「出直し」韓国大統領選で、与党の候補者選びが大分…
  • 6
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 7
    ゴルフ場の近隣住民に「パーキンソン病」多発...原因…
  • 8
    「がっかり」「私なら別れる」...マラソン大会で恋人…
  • 9
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 10
    ロシア艦船用レーダーシステム「ザスロン」に、ウク…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 5
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 6
    シャーロット王女の「親指グッ」が話題に...弟ルイ王…
  • 7
    カヤック中の女性がワニに襲われ死亡...現場動画に映…
  • 8
    ゴルフ場の近隣住民に「パーキンソン病」多発...原因…
  • 9
    母「iPhone買ったの!」→娘が見た「違和感の正体」に…
  • 10
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 5
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 10
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中