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医療崩壊米カリフォルニア州、人口の75%を占める地域でICUの空き病床ゼロに

米カリフォルニア州のニューサム知事は、新型コロナウイルスが猛威をふるう中、人口密度が高い同州南部や農業地帯のサンホアキンバレーでICUの空き病床がなくなったと明らかにした。写真は11月、ロサンゼルスの空港で撮影(2020年 ロイター/Lucy Nicholson)
米カリフォルニア州のニューサム知事は21日、新型コロナウイルスが猛威をふるう中、人口密度が高い同州南部や農業地帯のサンホアキンバレーで集中治療室(ICU)の空き病床がなくなったと明らかにした。
同州は全米で最も人口が多く、州南部とサンホアキンバレーの人口の合計は約3000万人と州全体の75%を占める。州内の医療体制は逼迫している。
ロイターの集計によると、全米のコロナによる死者数の伸びはここ数週間で加速し、1日当たりの死者数の7日平均は2627人に達した。
コロナによる入院患者数も急増し、21日は約11万3400人と、先週18日に付けた過去最多の11万4200人強に近かった。
ニューサム知事はリモート記者会見で、米軍に看護師、医師、医療技師の派遣を要請したと述べ、200人の配置を期待しているとした。州政府としても人手不足の病院に追加で700人近くの医療従事者を派遣し、使われていない州の建物や閉鎖したスポーツ競技場などにクリニックを開設した。
同州厚生長官のマーク・ガリー氏は州内の病院の多くはICUでの治療以外で入院が必要な患者のための空き部屋が近くなくなる可能性があると指摘。
また、足元で感染者が急増しているのは11月下旬の感謝祭休暇の際の人々の集まりに関係しており、クリスマスと新年の休暇後に再び急増する見込みだとした。
ニューサム知事は州民に対し、州の大半の地域を対象とする外出制限に従うよう強く求めた。州内でまん延しているウイルスは英国で出現した変異種ではないと続けた。

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