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公立学校の授業に感じた「悲惨さ」の正体 日本の教育スタイルはこのままでいいのか

2020年7月24日(金)12時00分
親野 智可等(教育評論家)*東洋経済オンラインからの転載


個別学習に大きく舵を切っていくべき

この機会に、学校もこういったITを活用した個別学習に舵を切るべきだと強く思う。もし話し合いをするなら、クラス内のルール変更、トラブル解決、イベントの運営方法、時事問題などの話題について行えばよい。こういう話し合いなら、学力差は関係ないので誰でも積極的に参加できる。

それに、こういった話題について民主的な話し合いを行う経験は、ぜひたくさん行うべきだとも思う。こういう話し合いなら、学力差は関係ないので、誰でも積極的に参加できる。

今までの学校は、教科の学習で最大40人の一斉授業が当然とされてきた。日本の教育予算はOECD37カ国の中で最下位で、先生の数が少なすぎて個別対応ができなかったし、ITを活用する環境も機運もなかった。だから、一斉授業を行うしかなかったのだ。でも、今ではIT活用の環境もあるし、機運も醸成されてきた。だから、この機会に個別学習に大きく舵を切っていくべきだ。

それは新型コロナへの対策にもなる。つまり、今後、新型コロナ危機の第2波が来たときも、子どもの学習権を保障することができる。第2波が来たとき、また学校が大量のプリント宿題を子どもとその親たちに押しつけるなどということは絶対に許されない。

※当記事は「東洋経済オンライン」からの転載記事です。元記事はこちら
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