最新記事

感染症対策

WHO、新型コロナウイルス抗体の免疫認定に警鐘 「回復者が再感染しない証拠はない」

2020年4月27日(月)11時00分

世界保健機関(WHO)は、COVID─19(新型コロナウイルス感染症)から回復し、抗体を持つ人が再び新型コロナウイルスに感染しないという証拠は現時点ではないとの見解を示した。ジュネーブで6日撮影(2020年 ロイター/Denis Balibouse)

世界保健機関(WHO)は25日、COVID─19(新型コロナウイルス感染症)から回復し、抗体を持つ人が再び新型コロナウイルスに感染しないという証拠は現時点ではないとの見解を示した。

WHOは、新型コロナに一度感染した人に免疫があると認定しないよう各国政府に警告し、そうした認定の正確性は保証できないとした。

認定すれば、回復した人が新型コロナの標準的な予防策に関するアドバイスを無視する可能性があるため、感染拡大が続くリスクが高まる可能性があるという。

WHOは「一部の政府は、COVID─19を引き起こすウイルス(SARS─CoV─2)の抗体が確認された場合、免疫を認定する根拠になり得るとし、再感染リスクがないとの想定から個人に移動や職場復帰を認める方針を示している」と指摘。その上で「現時点でCOVID─19から回復し抗体を持つ人が再感染から保護されている証拠はない」と説明した。

南米チリは今月、新型コロナ感染症から回復したと見なされる人に「健康パスポート」の配布を始める方針を表明した。検査で抗体が確認された人は直ちに職場に復帰することが可能になる。

WHOは引き続き、新型コロナに対する抗体反応に関するデータを検証するとした。

[ジュネーブ ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【関連記事】
・中国・武漢市、新型コロナウイルス入院患者がゼロに 全員退院
・新型コロナウイルスが蝕む孫正義の夢 10兆円の巨大投資ファンド、投資先の大半に問題抱える
・「マスク品切れ」いつまで経っても解消されないのは何故? 多くの人に届ける方策とは
・夏には感染は終息する、と考えていいのか?
・新型コロナウイルス感染症で「目が痛む」人が増えている?


20200428issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年4月28日号(4月21日発売)は「日本に迫る医療崩壊」特集。コロナ禍の欧州で起きた医療システムの崩壊を、感染者数の急増する日本が避ける方法は? ほか「ポスト・コロナの世界経済はこうなる」など新型コロナ関連記事も多数掲載。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ゼレンスキー氏、ロシアが和平努力拒否なら米に長距離

ビジネス

ナスダックが取引時間延長へ申請、世界的な需要増に照

ビジネス

テスラ、ロボタクシー無人走行試験 株価1年ぶり高値

ワールド

インド、メキシコと貿易協定目指す 来年関税引き上げ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジアの宝石」の終焉
  • 4
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 5
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 6
    アダルトコンテンツ制作の疑い...英女性がインドネシ…
  • 7
    「なぜ便器に?」62歳の女性が真夜中のトイレで見つ…
  • 8
    「職場での閲覧には注意」一糸まとわぬ姿で鼠蹊部(…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    トランプが日中の「喧嘩」に口を挟まないもっともな…
  • 1
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 2
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 3
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 4
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 5
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 6
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 7
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 8
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 9
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 10
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中