最新記事
米大統領選

サンダース撤退で民主党はバイデン指名確実 トランプへの勝ち目は

Joe Biden vs Donald Trump: What the Latest Polls Are Saying

2020年4月9日(木)13時45分
アンドリュー・ファインバーグ

バイデンはリードを守れるか REUTERS/Carlos Barria

<新型コロナウイルスの感染拡大に関するトランプの仕事ぶりに不満を抱く有権者が多いことがバイデンにとって有利にはたらいている>

米大統領選に向けて民主党の指名候補争いを展開していたバーニー・サンダース上院議員(バーモント州選出)が4月8日、選挙戦からの撤退を表明。これにより、11月の本選でドナルド・トランプ大統領と対決する民主党候補は、ジョー・バイデン前副大統領になることが確実になった。

最近の世論調査が目安になるならば、再選を目指すトランプの状況は厳しい。政治情報サイト「リアル・クリア・ポリティクス」が3月11日から4月7日にかけて実施した全国世論調査では、トランプはバイデンに支持率で平均6.1ポイントの差をつけられている。その他の全国規模の世論調査でも、程度の差はあるものの、バイデンはトランプをリードしている。ハーバード大学と調査会社ハリス・インサイツ&アナリティクスが3月24日から26日にかけて実施した調査では、10ポイントのリード。その前の州にモンマス大学が実施した調査では、3ポイントのリードだった。

エコノミスト誌の依頼で調査会社ユーガブが実施した、さらに直近の4月5日から7日にかけての世論調査では、バイデンは登録有権者の間で48%の支持を獲得。42%のトランプに6ポイントの差をつけている。

コロナ対応への不満が支持率に影響

また同調査に回答した登録有権者のうち、51%はトランプの大統領としての仕事ぶりを「支持しない」と回答。「少なくとも幾らかは支持する」と回答した者は45%だった。トランプ個人に対する評価もほぼ同じ結果で、「好ましくない人物」という回答は51%、「好ましい人物」という回答は44%だった。

バイデンは、2016年の大統領選でトランプを勝利に導いた複数の州でも、トランプを僅差ながらリードしている。

マーケット大学法科大学院が3月24日から29日にかけて実施した調査によれば、バイデンはウィスコンシン州での支持率でトランプを3ポイントの僅差でリード。同州は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、トニー・エバーズ知事(民主党)が予備選の延期を命じていたが、州最高裁がこれを無効と判断。予定どおり7日に予備選が実施された。

ノースフロリダ大学が3月31日から4月4日にかけて、3244人の登録有権者を対象に実施した調査によれば、バイデンはフロリダ州でも、トランプを6ポイント引き離している。

<参考記事>新型コロナ蔓延でアメリカ大統領選は「未知の領域」へ
<参考記事>ついに復活、大本命バイデンの「内なる敵」は若者たち?

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

中国万科、債権者が社債償還延期を拒否 デフォルトリ

ワールド

トランプ氏、経済政策が中間選挙勝利につながるか確信

ビジネス

雇用統計やCPIに注目、年末控えボラティリティー上

ワールド

米ブラウン大学で銃撃、2人死亡・9人負傷 容疑者逃
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の展望。本当にトンネルは抜けたのか?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 4
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 5
    現役・東大院生! 中国出身の芸人「いぜん」は、なぜ…
  • 6
    「前を閉めてくれ...」F1観戦モデルの「超密着コーデ…
  • 7
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 8
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 9
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 10
    トランプが日中の「喧嘩」に口を挟まないもっともな…
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 7
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 8
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中