最新記事

感染症

WHO「新型コロナウイルス、パンデミックの脅威に現実味 なお制御可能」

2020年3月10日(火)08時13分

世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は9日、新型コロナウイルスが「パンデミック(世界的な大流行)」となる脅威が「現実味を帯びてきた」と表明しつつも、なお制御可能との認識を示した。2月撮影(2020年 ロイター/DENIS BALIBOUSE)

世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は9日、新型コロナウイルスが「パンデミック(世界的な大流行)」となる脅威が「現実味を帯びてきた」と表明しつつも、なお制御可能との認識を示した。

テドロス事務局長は記者会見で「新型ウイルスは多くの国で根付いており、パンデミックは現実味を帯びている」と語った。同時に「制御可能なパンデミックとして初のケースとなるだろう。われわれは新型ウイルスに翻弄(ほんろう)されない」と言明した。

感染約11万例の93%が中国、韓国、イタリア、イランの4カ国に集中しているとした上で、新型ウイルス対策は封じ込めと影響の緩和双方に注力すべきと指摘。「パンデミックが現実になってもならなくても、決して諦めないという方針は変わらない」と述べた。

また、「イタリアが封じ込めに向け積極的な措置を講じていることは心強く、数日中に効果が表れると期待している」と述べた。中国については「感染は制御されつつある」としたほか、韓国は新たな感染件数が減っていると指摘。シンガポールが取った対応策にも評価を示した。

イタリアは8日、新型ウイルスの感染拡大阻止に向け、金融の中心地ミラノを含む北部の大部分を事実上封鎖する措置に踏み切った。

WHO緊急事態プログラム責任者のマイク・ライアン氏は、発生源となった中国湖北省の武漢で取られた措置も引き合いに出し、ウイルスの感染地域の拡大を必ずしも阻止することはできないが、事前に警告されることで対応を準備する時間は得られるとの考えを示した。

*内容を追加しました。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【関連記事】
・太陽の黒点は「予言」? 新型コロナは世界経済をさらに危機的状況へ
・新型コロナウイルス感染拡大にも慌てないフランスの手腕
・韓国、8日の新型コロナウイルス感染は過去10日で最低に 文在寅「安定局面に入る可能性」


20200317issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年3月17日号(3月10日発売)は「感染症 vs 人類」特集。ペスト、スペイン風邪、エボラ出血熱......。「見えない敵」との戦いの歴史に学ぶ新型コロナウイルスへの対処法。世界は、日本は、いま何をすべきか。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

宇宙船オリオン、4人乗せ地球に無事帰還 月の裏側を

ワールド

アングル:イラン戦争でインフレ再燃、トランプ政権に

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、中東停戦維持期待で安全資産

ワールド

イラン交渉団がパキスタン到着、レバノン停戦要求 米
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国防軍は崩壊寸前」
  • 4
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 5
    目のやり場に困る...元アイスホッケー女性選手の「密…
  • 6
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 7
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦に…
  • 8
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 9
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 10
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 4
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 7
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 8
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 9
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 10
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中