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韓国、新型コロナの影響で廃業する企業多数......政府支援へ

2020年3月27日(金)18時15分
佐々木和義

韓国最大の繁華街明洞も閑散としている 撮影:佐々木和義

<韓国では1月に新型コロナウイルス感染者が確認されて以来、多くの企業が経済的な打撃を被ったが、特に飲食店や小売業などに影響が現れている......>

韓国中央災難安全対策本部は2020年3月22日から4月5日までの2週間を社会的距離の確保を強化する期間と定め、公務員が率先して取り組む方針を示した。各部署が一定割合でテレワークを実施し、出勤時間や昼休みをずらす。また終業後は外食や会合に参加せず、すぐに帰宅することを義務付け、民間にも同様の要請を行った。

また、外出は必需品の購買にとどめて、私的な集まりや旅行は延期か中止を求めており、こうした要請による経済的な打撃は、特に飲食店や小売業などに現れている。

廃業した旅行会社は100を超えた

韓国で1人目の新型コロナウイルス感染者が確認された1月20日以降、廃業した旅行会社は100を超えている。
フラッグシップキャリアの大韓航空は全役員が給与の一部を返納する。4月から経営が正常化するまで副社長級以上は月給の50%、専務級は40%、常務級は30%を返納し、また遊休資産を売却して資金を確保する。

アシアナ航空は役員の給与返納率を50%から60%に引き上げ、全職員を対象に無給休職を実施する。イースター航空は国内外すべての路線で1か月の間運航を中断し、他のLCCは無給休職を拡大する。

ホテルは稼働率が10%以下に落ち込んでいる。ソウルのある5つ星級ホテルは客室予約のキャンセルが11万件に達し、宴会と結婚式のキャンセルも500件以上など、韓国ホテル業協会が集計した国内主要ホテル44軒の損失は835億ウォン(約75億円)を超えている。

グランドウォーカーヒルソウルは3月23日から1ヶ月の間、客室の営業を停止し、レストランは営業を縮小、ビスタウォーカーヒルソウルも臨時休業を検討する。

ソウル明洞で4軒のホテルを展開するスカイパークは3軒が臨時休業に入っており、明洞や東大門など多くのホテルが休業状態となっている。

2・3星つ級ホテルやビジネスホテルといった小規模ホテルは1〜2ヶ月の停止に持ちこたえられないだろうと韓国ホテル業協会は懸念している。

教会に礼拝など一切の活動を禁止する行政命令を発動

丁世均(チョン・セギュン)首相は3月21日、新型コロナウイルスの集団感染を防ぐため、宗教施設や室内スポーツ施設、遊興施設を対象に15日間の運営中断を勧告した。やむを得ず運営する場合は順守事項の徹底を義務付け、守らない場合は施設の閉鎖や求償権の行使など強硬な措置を取る考えだ。

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