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ヤクルトが韓国で最も成功した日本ブランドになった理由

2019年11月11日(月)16時30分
佐々木和義

韓国で最も成功した日本ブランド

消費者の意見を反映した多様な商品開発もヤクルトの強みだ。大容量の容器を望む消費者に合わせて販売を開始した280ミリリットルの「ヤクルトグランド」は、販売チャネルとして選択したコンビニエンスストアで、飲料部門の販売量1位を記録する。

また従来のヤクルトは、凍らせると容器の口が小さく不便という消費者の声を取り入れて開発した「凍らせて食べるヤクルト」も発売直後から1日20万個以上の販売量を記録し、糖分を50%減らした「ヤクルトライト」は、オリジナル商品の8倍以上売れるヒット商品となっている。

最寄りのヤクルト・アジュンマを探すアプリには注文や決済機能も備わっている。筆者が利用した市内バスの運転手が信号待ちで下車したが、運行ルートのヤクルト・アジュンマに注文していたのか、わずかな時間でヤクルトを片手に運転席に戻ってきたほどだ。

ヤクルトは、在韓日本人ビジネスマンの間で、韓国で最も成功した日本ブランドと位置づけられている。このところ日韓関係は冷え切っているわけだが、ビジネス面では長年の交流を通じて、広く深い関係が築かれているということだろう。

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